「・・・聞いた。なんか、信じられないよ」
そう言いながら、私は健治と並んで歩き出す。

だいっきらいなやつだけど、今は誰かといたかった。


___刑事の説明では・・・。

和田は検視室で死んでいたそうだ。

警察に来るまで、私はそのことをまったく知らなかった。

「あいつ、いなくなってすぐに死んだらしいな」

「・・・らしいね」


健治が立ち止まり、私を見た。

その目は、いつもの勢いはなく憔悴している。

「・・・あいつ、なのか?」

「分からない・・・」