守が、たいくつそうな顔をして健治に言う。

「そろそろ死んでよ。健冶君」
右手をゆっくり上にあげる。

「やめてぇぇぇ!」

桜の絶叫。

健治が、守を見た。

ふたりの目が合う。


「守・・・ごめんな、今まで」


そう言うと、健冶は笑ってみせた。


「・・・」


守が手を振り下ろすと、健治の体は一瞬で4階から消えた。




すぐに鈍い音が図書室に響いた。