・・・これは、俺たちがやっていたことだ。

健治は顔をゆがめた。

「やめろよ・・・」


そう言う健治の声は震えていた。

「おい、お前。調子のんなよ!まだお仕置きが終わってないだろーが」
守の声が続く。

バンバンバンッ!

時折、笑い声を含ませながら、
「痛い目にあいたいのかよ」
と、言って扉を鳴らしている。

「いい加減にしろよ!」
耐えきれなくなった健治が、そう叫んだ瞬間、
「君たちのセリフだよ」
と耳元で声がした。

バッと振り向くと、宙に浮かんだ守がすぐそばで笑っていた。

「うわあああああ!」

驚きのあまり後ろ向きに転倒する。