「待って。私も帰る」

あわててカバンを持つ私に、正輝は不思議そうな表情をした。

「なんで?お葬式は午後からでしょ?ゆっくりしていけばいいのに」


「・・・ひとりだと怖いし・・・・・」

正直に答える私に、正輝がまた笑った。

でも。


その笑顔は、なんだか安心感を私にくれる。