レイアウトも無事に決まり、陽が高くなり始めた頃。
水樹先輩が「あ」と声を出した。
「どうしたんですか?」
「うん。飲み物なくなりそう」
水樹先輩の手にしたペットボトルを見れば、確かにあと何口分も残ってない。
ふと気づけば、私の持参した水筒も軽くなっていた。
「良かったら私のを買うついでに水樹先輩のも買ってきましょうか?」
「それなら俺も一緒に──」
「あ、じゃあ僕のもお願いしまーす」
私たちの会話を聞いていたのか、水樹先輩の声をさえぎる様に赤名君が手を上げる。
続いて、赤名君の隣に座る藍君も「俺のもよろしく」と乗っかった。
すると、突然会長が立ち上がる。