淡い光を放ち連なる提灯。

歩くたびに鳴る下駄の音。

男子4人による射的大会。

くじ引きでの運試しに、金魚すくいでのテクニック披露。


ひとしきり遊んで笑って。

何か食べようかと、みんなで食べ物の屋台を探しながら歩いていたら。


「わっ」


履きなれない下駄と歩きにくい石畳に、躓いてしまった私。

躓いただけで転ばずに済んだのは……


「大丈夫?」


間一髪。

水樹先輩が、私の腕をひいてくれたからだ。


「ありがとうございます」


転びそうになってしまった注意力のなさと、意外と近い水樹先輩との距離に、私の顔が熱くなる。

そんな私たちに気付いた会長が「ああっ!」と大げさな声を上げた。