TVドラマ『すべ恋』の脚本をノベライズ!
『すべての恋が終わるとしても―8人の切ない恋の話―』
原作/冬野 夜空 脚本/三浦希紗、スターツ出版編集部・編
すべての恋が終わるとしても、運命の恋だと思える人に出会えたなら――それだけで奇跡だ。“30秒で泣ける”140字小説から生まれた、8人の切ない恋を描いたドラマノベライズ。
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ドラマ『すべての恋が終わるとしても』で主演を務める葵わかなさん、神尾楓珠さんに特別インタビュー!
原作ファンに向けた特別メッセージも一緒にご紹介します。
神尾:共感というよりも…真央はすごいなって思いました。特に若い頃って恋愛がすべてになってもおかしくない年代だと思うんです。僕はそれでもいいって思っているんですけど。でも、そうならないように自分の道もちゃんと歩いている真央は本当にすごいなと感じました。もちろん、由宇にも明かせない秘密を抱えているからこそ、そういう選択をしている部分もあるとは思うんですけど。
葵:うまくかわす術だったり、壁を乗り越えるタイミングが人生にはあると思うんです。由宇はすべての壁にストレートにぶつかっていく女の子のように私は感じていて、ひとつひとつの壁に正面からぶつかりながらも、うまくいかなくて…それでも頑張ろうとしている姿があって。そういったところは、不器用だなと思います。でもやっぱり、逃げずに前に進もうとする姿は人間味があってすごくいいなと感じました。
神尾:撮影がすごく大変だったという思い入れも込みで、由宇と真央が遠距離恋愛ですれ違ってぶつかるシーンが強く記憶に残っています。初めて真央が由宇に対して自分の意見を伝えて、由宇もまた、初めて自分の気持ちを素直に伝える。どちらの気持ちにも共感できる瞬間であり、後々真央の秘密が明かされたときに、そのシーンの見え方がまた変わってくる。そういった意味でも、とても印象的な場面でした。
葵:恋人でもないし友達でもない、気まずい関係のはずの二人が公園へ行って資料集めをするシーンがあるんですけど、ポジティブに関係が進んでいるように見えて、実はずっとすれ違っていたり――その裏では、大きな切なさを抱えているんです。そうした感情のギャップが印象的でした。
神尾:ところどころに二人の過去が垣間見えたりもね?
葵:過去のシーンでは二人きりの場面もあったけど、大人になった二人のシーンを撮影したのはかなり序盤だったので、どんなふうに映っているのかなと楽しみでもありました!由宇と真央のドギマギした空気感や、恋愛をする上でのほろ苦さのようなものが表現できていたら嬉しいです。
葵:140字で構成されている超短編ということで、「小説を読む」「詩を読む」どちらにも当てはまらない、新しいジャンルだなと感じました。文章の長さ的には詩や短歌に近いと思うのですが、そこにエピソードが盛り込まれていて…。小説よりも読者に委ねられている分、人によって異なる解釈ができると思います。ひとつのエピソードでも、自分が読むのと10代の方が読むのでは、まったく違う視点が映っているんだろうなと。そういった意味でも、新しい本だなと感じながら読んでいました。
神尾:小説のようにすべてを説明しない――だからこそ、読んでいる人たちに“考える余白”のようなものがあって…。すべてが「こうです」と決められているわけではないので、1話1話の終わり方だったり、最後の一文で「こうなった」ということは、この先どうなるんだろう…と考えることができて、楽しく読むことができました。
神尾:原作が好きな方であれば、「このエピソードがこういうふうにドラマに反映されているんだ」とか、「この話ってここに繋がっていたんだ」みたいな発見があると思うので、そういった楽しみ方もしてもらえたら嬉しいです。原作を大切に読んでくださっている方だからこそ気づけるポイントが、きっとたくさんあると思います!
葵:ドラマになることで新しく生まれ変わっている部分もたくさんあると思うので、原作ファンの方だからこそ気づける良さがあると思います。そして、そこから映像化にあたって、みんなで“こうしよう”“ああしよう”と話し合いながら進めていったこの映像作品が、また新しいものとして受け入れられて、楽しんでいただけるような作品になっていたら嬉しいです!
お二人とも、ありがとうございました!
2025年10月6日発売
『すべての恋が終わるとしても』
作画/胡月 原作/冬野夜空
すべての恋が終わるとしても、この人を好きになってよかったって、いつか思えたら、それは最高の恋だ――。恋の始まりと終わりを描いた、13編の超短編コミック。元となった原作の140字小説と、書籍限定書き下ろし作品も収録!