一六歳の少女「加茂野 茉凜(かもの　まりん)」は、ある理由で一人旅に出ていた。その道中で一人の美しい少年とめぐり逢う。それは彼女を数奇な運命へと導く。『深淵』と呼ばれる知られざる異能の暗殺集団。そして彼らに狙われる美貌の少年「柚羽 弓鶴(ゆずは　ゆづる)」。茉凜は弓鶴を巡る抗争に否応なく巻き込まれていく。　 　深淵の存在を知ってしまった茉凜は、生き延びるために止むなく弓鶴の『ある目的』のために共に行動を共にすることになる。だが弓鶴は『氷柱の中の王子様』とあだ名される、誰一人として近づくこともできない孤高の人であり、茉凜を足手まといとして邪魔者扱いし、傲慢で冷淡な態度で接するのだった。はたして茉凜はこの冷酷どSとやっていけるのか？ 主キャラクター 加茂野 茉凜　一六歳 　繰り返し見た夢の情景とその中に現れる少女の姿を探し求めて旅をする少女。ひょんなことから柚羽 弓鶴という少年とめぐりあい、彼を取り巻く陰謀と抗争に巻き込まれてしまう。身長が一七三センチと高いことがコンプレックスで、自分の容姿に自信がない。高校入学直前に落雷事故に遭っており、深刻ではないものの後遺症を抱えている。それを感じさせない持ち前の明るさから周囲との関係は良好。敵対するような相手も懐柔してしまう、通称「猛獣使い(ビーストマスター)」。元はバイクトライアルの選手で、類まれなるバランス感覚の持ち主。 柚羽 弓鶴　一六歳 　際立った美貌を持つ謎の少年。通称「氷柱の王子様(アイシクルプリンス)」。いつも無愛想で無口。近づこうものなら鋭い氷のトゲに刺されそうな猛烈なオーラを放っている謎の人物。深淵の御三家と呼ばれる、組織上層部の一つ柚羽家の血を継ぐ。茉凜にだけは素の顔を見せて向き合うようになっていく。茉凜より身長が低いのが気に入らない模様。