ここは神の力を借りて政を行う国『日灯国』。一族を滅ぼされ、その敵の家で下女のような状態で過ごしどうにか生きながらえてきたヒロイン詠（えい）は、地位の高い飛陽と出会う。 飛陽は詠を愛おしく思い、度々会いに行く。 夜のほんの少しの間、詠の歌を庭の生け垣越しに聞く時間だけが、二人の逢瀬の時間だ。 日々虐げられている詠だが、飛陽のことを思うと、どうにか生きていく勇気がわいた。 そんなある日、飛陽が婚姻を希望すると詠の家に申し込みをするのだが──？！ 和風ファンタジー×歌 いつとも取れない和風の世界に、どうぞお越しください。

いつか、一人で生きていくために、誰かと生きていきたいと思った。