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忠犬チャーリーの記憶

総文字数/7,404

現代ファンタジー7ページ

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ゴールデンレトリーバの子チャーリーは、1990年春、浅野家にやってきた。生粋の職人健太、妻志保、息子の徹、優太と暮らしていた。ある日チャーリーは、徹と自分が犬言葉で会話できていることに気が付く。弟の優太は、兄徹に何をチャーリーと話したか聞くも、兄徹はASDを持っていて、優太や他の家族との会話が上手くかみ合わあない。それがもどかしくて、優太だけでなく、徹までもイライラしてしまう。徹はいつも笑顔だが、決していつもが楽しいわけではない。むしろ正反対の時もある。そんな優太が小学校に入学すると、加古川香子という友達ができる。実は香子もチャーリーと犬言葉で話せる特殊能力がある。香子は優太にチャーリーの言葉を通訳するようになる。    そんな優太と香子が小学校二年の夏休み、兄徹は交通事故で亡くなってしまう。父健太は、酒浸りになり、死んだのが優太だったほうが良かったと暴言を酒を飲みながら吐く。チャーリーは食欲をなくし、優太は落ち込み、香子に相談するようになる。月日は流れ、チャーリーは老犬になっていた。そして成長した優太と香子は未だ友達どまりだった。もどかしかったので、チャーリーは香子に優太は香子が好きだからと言って、香子の方から内気な優太に告白させることに成功する。  ある日チャーリーは夢を見ていた。そこには交通事故で亡くなったはずの徹がいた。
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