「俺なんて、何をしても可もなく不可もなしの評価にしかなれない……」 　高校三年生になる風間凛空は、何をどんなに頑張ろうと『万能の凡人』、『ザ・平均』という評価に思い悩んでいた。 　こんな自分に、楽しく明るい未来なんて待っているのか、と。 　そんな凛空はある日――。 「――やっと、伝えられ……」 「え、伝える？　何を？」 　 　彼の目から見て、100点満点の女性と出会う。 「私と婚約してください！」 「は？」 　唐突すぎる彼女の――告白？ 　それから始まる物語が、凛空と彼女にとっては永遠に忘れられない日々になる――。 　特筆したものが何もない60点がいいところの彼と、彼からみて100点満点もいいところな彼女。 　秘密を抱えていそうな彼女と、釣り合わない彼。 　二人の嘘と誠が入り混じる偽装関係の行く先は、たむけになるのか――。