君はSSS賞

 ——めろめろ。
『メロい』って、このことなんだな。

 期末テスト最終日。
 初日に世那くんからもらった応援の言葉をお守りにして、ここまで頑張れた!

 今日は二時間目までしかなかったので、今はまだ十一時。帰りにコンビニに寄ったが、世那くんはいなかった。

 僕は家の近くのスーパーに寄り、お昼に食べるものを買うことにした。

 菓子パンを一つカゴに入れ、ほかに買うものを探しながら店内をゆっくり歩いていた。

 すると、鮮魚コーナーに世那くんの後ろ姿が見えた……!
 ラッキーすぎる。テストのご褒美かもしれない。

 驚かせないように自然に近づき、斜め後ろから人差し指でちょんちょんと肩をつついた。
 振り向いて驚いた顔をする世那くん。
 どんな表情もかっこいいな……。

「おお! りっちゃん! びっくりしたぁ」
「びっくりさせてすみません、世那くんの姿が見えたから……」
「いえ、声かけてくれてサンキューっす」

 世那くんの買い物カゴをちらっと覗く。ゆでダコ、たこ焼き粉、刻み小ネギ、紅生姜、ソース……。

 うん、1000%、たこ焼きだね。

「今日、タコパするんですか?」
「タコパ……になるんすかね。普通にお昼ご飯にしようと思って」
「一人で?」
「うん。……あ、りっちゃんもどう? 一緒にやれば、パーティーになるっす」

 もう僕の頭は、イエス一択。すでにパーティーが始まっていた。
 行く行く! とがっつくのは、何だか違う気がする。ちょうどいい返事を探していると、世那くんが、

「あ、でも高校生を家に入れていいんだっけ……? 親御さんに連絡してからのほうがいいっすよね?」
 心配そうに聞いてきた。……意外と律儀。かっこいい……。

「親仕事だから大丈夫です! お家連れてってください」
 結局思い切りがっついた返答をしてしまい、言ってから恥ずかしくなって俯いた。

 世那くんは僕の顔を少し覗き込んだ。

「メッセージだけでも送っときなね。アイスも買って行こう」

 『メロい』ってこういうことなんだろうな、きっと。
 今度、誰かに世那くんのこと話すとき、絶対このワード出そう。

 僕はメロンの形の容器に入ったシャーベットを選び、世那くんはチョコモナカアイスを選んだ。

 お会計のとき、僕が財布を出すと、世那くんは
 「それ、しまってて」と言った。

 また、メロいなと思った。
 ちゃっかり甘えさせてもらった。

 今度、何かに誘うときは、今日のお礼を口実にしようと思った。