生徒会長と秘密の契約


あれから数日が過ぎ、学校はいつもの静けさを取り戻していた。
文化祭の後の高揚感はすっかり抜け落ち、生徒たちは気怠げに授業を受けている。

廊下に貼られていたポスターも剥がされ、元の壁に戻っていた。

「宇佐美、これ頼んでいいか?」
「はい」

放課後の生徒会室もいつもと変わらず。
いや以前よりもやることが少なくなってゆっくり過ごすことが出来ている。

あれから家に帰ったが父さんが俺になにか言うことはなかった。
俺を一目見ただけでそのまま仕事に行ってしまったから。

けっきょく見てもらう機会があっても、ダメだったな……。

「唯人先輩」

すると宇佐美が話しかけてきて、俺は書類を整理する手を止めた。

「どうした?」

俺が尋ねると宇佐美は小さな声で言う。

「文化祭の備品を壊した犯人……今調査してるんですけど、なかなか目撃者もいないみたいで……」
「ああ、やっぱりか」

壊されたのは人目につかないところに置いていた看板だけ。