二階にたどり着く事ができた私は、廊下に出る前に周囲の音を聞くために、壁に背を付けた。
この廊下を出て、渡り廊下を抜ければ、すぐに一階に下りる階段がある。
玄関前ホールで伊勢と話をしていた時に、校舎の出入り口には見えない壁があると聞いた。
だから、生産棟から玄関前ホールに行くには、二階の渡り廊下を通るしかない。
「歌は……聞こえないね」
それを確認した私は、廊下に飛び出した。
もうすぐこのカラダを、棺桶に納める事ができる。
そうすれば、終わりに一歩近付く。
「明日香、私……頑張るからね」
腕の中にあるカラダをギュッと抱き締めて、渡り廊下を駆け抜けた。
東棟に入り、避難口誘導灯の明かりを頼りに、階段へと向かう。
この調子なら行ける。
「赤い人」がどこにいるかは分からないけれど、振り返らなければ、きっと玄関前ホールにあるという棺桶までたどり着けるはず。
階段に足を踏み入れ、一段ずつ駆け下りていく。
この廊下を出て、渡り廊下を抜ければ、すぐに一階に下りる階段がある。
玄関前ホールで伊勢と話をしていた時に、校舎の出入り口には見えない壁があると聞いた。
だから、生産棟から玄関前ホールに行くには、二階の渡り廊下を通るしかない。
「歌は……聞こえないね」
それを確認した私は、廊下に飛び出した。
もうすぐこのカラダを、棺桶に納める事ができる。
そうすれば、終わりに一歩近付く。
「明日香、私……頑張るからね」
腕の中にあるカラダをギュッと抱き締めて、渡り廊下を駆け抜けた。
東棟に入り、避難口誘導灯の明かりを頼りに、階段へと向かう。
この調子なら行ける。
「赤い人」がどこにいるかは分からないけれど、振り返らなければ、きっと玄関前ホールにあるという棺桶までたどり着けるはず。
階段に足を踏み入れ、一段ずつ駆け下りていく。