「髪の毛も足もまっかっか~」













こんな事になるのなら、留美子と一緒に三階を調べていれば良かったのかな……。


でも、それだと「呪い」を解く方法が分からないまま。


今日死んでも良い……なんて事を考えるのはもうしない。













「どうしてどうしてあかくする~」














あの歌の最後の部分。


それが「呪い」を解く鍵になっているの?


「美子……聞いて。私ね、今日妹が死んじゃったの」


あまり思い出したくない事だけど、殺されるかもしれないのなら、何でも言ってしまおう。













「どうしてどうしてあかくなる~」













どうせ、何を言っても変化はないだろうから。


体を支える腕に力を込めて、私はゆっくりと起き上がろうとしていた。


「昨日」美子は、生産棟から工業棟に向かう途中に「イカセナイ」と言っていたから、ここに何かがあるかもしれない。


「赤い人」がしゃべるなんて、聞いた事もない。


だからそれも、あの歌も、きっと特別な事なんだ。


壁とひざに手を突いて、立ち上がる事ができたけど……もう時間がない。