同じ日を繰り返しているのに、問題は増えていくだけ。


「何も考えずに、私も眠りたいよ……留美子みたいに」


そう呟きながら、ベッドの上で気持ち良さそうに眠る留美子に目をやる。


「翔太から連絡ないね。やっぱり、わからないのかな?『小野山美子』の事」


理恵が言うように、図書館に行った翔太が気になる。


考える事なら、私よりも翔太の方がいいから。


私達は、翔太からの連絡を待つしかなかった。


その後、夕食までの間眠り、食事をとった私達は部屋に戻った。


遥が来るまでは、まだ一時間ほどある。


時計を見た後に、机の上に放置してあった携帯電話に視線を移すと……。


誰からか着信があったのか、ピカピカと光っている。


「昨日」のこの時間には、誰からも着信はなかった。


そう思い、携帯電話を開いてみると、そこには「翔太」の文字。


図書館で調べて、何かわかったのか、それともわからなかったのか。


「翔太から着信があったみたい、ちょっとかけてみるね」


理恵と留美子にそう呟き、翔太に電話をかける。


コール音が二回……そして、すぐに翔太が出た。


「翔太? 何かわかったの?」


『明日香、わかったぞ! 「小野山美子」の事が! けっこう時間がかかったけどな』