男が足を止める棚は
私の好きな作家が多くて嬉しかった。

横に立って
色々と話をして語りたくなるような
そんなチョイス。

丸い手が本を選び
短い指がページをめくる

図書館で本を選ぶ……と、いうより
マンガを立ち読みしている、のび太君。


そう

彼は
のび太君に似ていた。

私の好きなマンガに出てくる

のびのび太君。

ドラえもんは一緒じゃないのかな

どこでもドアで来たのかな
たけこぷたーで来たのかな

そんなバカな事を思いながら


彼を隠れてそっと見つめる。