そんな事を考えていると、リビングのドアが開いた。
上下の白いスウェットに身を包んだ花本千早。
スウェットはサイズが大きいのか、袖も、裾も、余っている。
でも、それが愛らしさを引き立てていて……。
湯上がりの髪から雫が落ちるさまも、ほんのり赤く染まった頬も、俺の心を破壊した。
綺麗だ、この一言に尽きると思う。
伏し目がちな瞳に、長い睫毛…………女の子、だった。
呆然として見惚れていると、花本千早が怪訝な表情で俺を見ていたことに気づく。
慌てて、口を開いた。
「家ん中…案内するから、ついてこい。」
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