俺は梓月の襟首を掴むと、抵抗も何もシカトしてトイレへ向かった。
ドアを蹴飛ばして、
梓月を顔面から便器の中へ沈める。
「〒□▲≒$ーー!!!!」
このヤンキー大根役者がっ!!!
頭を押さえる、梓月はバタバタと足掻く。
頭を引っ張り上げて息継ぎだけさせると、また便器の中へ沈めた。
梓月の声にならない悲鳴が家中に響く。
「イッチーってさ、ドSを越えて鬼畜だよね〜。」
リビングでポツリとリョウが呟いたことを、俺は知らない。
繰り返し梓月を沈めていると、インターホンの音が耳に届いた。
あぁ、新入りのご登場か…。
直後、リビングからリョウの叫び声。
「無理ーーーッ!!!!」
何なんだよ…。
俺は梓月を放り出す。
「――ッ@&#!!」
梓月は顔を上げて、悶絶した。
「テメェが売れねぇのは大根だからだって、いい加減気づけよっ!!
セリフ巻き舌でヤンキー感丸出しだっ、バカ!!!」
物凄い勢いでドアを閉めると、俺はリビングへ向かった。
そこには、後退りするリョウ。
「……どうした?」
「ア、アレ……!!」
「あ?」