「……な、に…これ…。」
頭の中で必死に言い聞かせていたシナリオが崩れていく。
こんなの、もう、嫌な予感しかしない。
― 「…もう、知らない男を拾っちゃダメだよ。」
― 「…しっかり味わっておかないと、さ。」
震える手で、その中の一つを手に取る。
その拍子に、カサッと小さな紙切れが床に落下した。
私は、もう縋りつくみたいに拾う。
「ッ!」
な、に……何なの…。
これ、どういう意味なの?
ジン………。
冷蔵庫の中に、溢れんばかりに敷き詰められた牛乳プリン。
私の好物の牛乳プリン。
ジン……何で………?