大きいサンダルが、足から離れようとガポガポする。
煩わしくなって、道端に脱ぎ捨てた。
捨てられたサンダルに気が付いた陸が慌てた様子で怒鳴る。
「お前裸足だろうが!!」
足の裏にごつごつした小石があたって痛い。
でも、サンダルを脱いだ方がずっと走りやすくなった。
「急がなきゃ……もっと早く走らなきゃ……」
裏山の蝉達が夏の終わりを知らせるように鳴き続けている。
急がないと……。
早くしないと……夏が終わる……。
そうしたら、悠太にもう二度と逢えない……。
「お願い、間に合って」
煩わしくなって、道端に脱ぎ捨てた。
捨てられたサンダルに気が付いた陸が慌てた様子で怒鳴る。
「お前裸足だろうが!!」
足の裏にごつごつした小石があたって痛い。
でも、サンダルを脱いだ方がずっと走りやすくなった。
「急がなきゃ……もっと早く走らなきゃ……」
裏山の蝉達が夏の終わりを知らせるように鳴き続けている。
急がないと……。
早くしないと……夏が終わる……。
そうしたら、悠太にもう二度と逢えない……。
「お願い、間に合って」