(大赤面してフリーズする翼を見て蓮が満足そうに微笑む)
蓮:「じゃあ、今日はもう遅いから今日は一緒に帰ろ?」
翼:「…………〜〜っ!!」
(翼、限界を迎えてカバンを掴んで猛ダッシュで図書室を飛び出す)
蓮:「あ、コラ待ってってば!」
翼:(モノローグ)「無理無理無理!これ以上一緒にいたら、心臓が爆発する……!」
【翌日・学校の廊下】
(翼、壁の陰から恐る恐るクラスの様子を覗いている)
翼:(モノローグ)「昨日はそのまま家まで走って逃げちゃった。一ノ瀬くん、怒ってないかな、て言うか私これからどんな顔して会えばいいの?」
(そこへ後ろからポンと肩を叩かれる)
白石:「星野、おはよう、昨日のプリント学年主任が助かったって言ってたよ」
翼:「あ、白石くん!おはよう。そっか、よかった!」
(白石と話していると後ろから低い足音が近づいてくる)
蓮:「……っーばさちゃん。おはよう」
(蓮、翼の肩に後ろから肩を回し白石に見せつけるように翼を引き寄せる)
翼:「ひゃいっ?!い、一ノ瀬くん?!」
白石:「え……んだ?だ、誰?」
蓮:「おっと、紹介が遅れました。翼ちゃんと同じクラスの一ノ瀬蓮です」
白石:「あ、星野と仲良いの?」
蓮:「めちゃくちゃ仲良いよ。ねー翼ちゃん?きのうも『2人きり』で図書室いたし」
(蓮、わざと白石を挑発するような意地悪な笑みを浮かべる)
白石:「あ、そうなんだ…じゃあ俺いくわ」
(少し気まずそうに去ってゆく) 翼:「ちょっと一ノ瀬くん!離してってば!みんな見てるでしょ?!」
(蓮、白石が当面去ったのを確認すると、翼を回れ右させて壁にドンと手をつく(壁ドン))
蓮:「昨日、俺の言うこと聞いてくれるって言ったよね?なのに朝からまた他の男と話してるんだ」
翼:「それは白石くんが挨拶してくれたからで、、」
蓮(翼の唇の前に人差し指を立てて妖しく微笑む)
「言い訳は聞かない。翼ちゃんが俺のことだけ見てくれるまで毎日こうやって捕まえていくからね」
翼:(モノローグ)「チャラ男の仮面を脱いだ彼は、どこまでも強引で、ずるくて……まるでオオカミから逃げられないうさぎみたいじゃない。もう私はこのオオカミから逃げられないのかもしれない。」
