夜ごと君を訪ねる影は_私ではありません

和風ファンタジー

橘廉/著
夜ごと君を訪ねる影は_私ではありません
作品番号
1795594
最終更新
2026/11/04
総文字数
0
ページ数
0ページ
ステータス
未完結
いいね数
0
「小雪は私がいないと駄目なんだから」

そう言って髪を梳いてくれる親友の手を、ずっと信じていた。

狐の血を引く若き当主・蒼一郎の屋敷で、毒見役として働く小雪。
両親を亡くした彼女にとって、幼なじみの早苗は、何でも相談できる大切な味方だった。

ところがある夜、小雪によく似た娘が、当主の寝所を訪ねたという。
身に覚えのない噂に怯える小雪を、早苗はいつものように慰め、温かな白湯を差し出してくれる。

そんな小雪に、蒼一郎は告げた。

「最初の夜から、戸の前にいた者は君ではないと思っていた」

残された魚の皿。かすかに甘い白湯。一本の髪も残っていない櫛。
食事を通して蒼一郎と心を通わせるうち、小雪は、親友の優しさに潜む秘密へ近づいていく。

そして、すべてを知った夜も。
小雪は何も知らないふりをして、親友に髪を梳かせた。

親友の裏切りと、彼女の無実を信じる当主。
毒見役の娘が、自分の舌と観察で偽りをほどく、和風恋愛ファンタジー。

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