隣のクラスのキミとひみつの合図 ~強い絆と恋の魔法。 隣じゃなくても、繋がる想いがある~

春休みの、よく晴れた朝。

乃愛のスマホが、小さく震えた。

画面に表示された名前を見ただけで、彼女の頬がほんの少し緩む。

『おはよ。起きてる?』

「……琉生くん、おはよ」

誰に聞かせるでもなくそう呟いてから、乃愛は返信を打つ。

『おはよう。起きてるよ』

送信すると、ほどなくして既読がついた。

それだけで、乃愛の口元がふっと緩む。

隣の席ではなくなっても。

学校が休みでも。

こうして始まる朝は、もうすっかり乃愛の日常になっている。

そして、二人にとって高校最後の春が、もうすぐ始まろうとしていた――。