「アフディー。俺の肩に足をかけ、あの木の枝に捕まるんだ。登ったら上から手を伸ばしてくれないか」
アロンが肩車をして、動揺するアフディー様を持ち上げると、顔をあからめ、彼に心配する声をかけます。
「……重くはない、アロン?」
「ヘッチャラさ。俺は男の子だぜ」
泥だらけの少年の肩を信じ、アフディー様は枝へと手を伸ばしました。
「薔薇の蔦があるから、棘に気をつけろよ」
「うん」
崖の上へ這い上がったると、下のアロンへと真っ直ぐに手を差し伸べます。
「さあ。アロン」「うん。アフディー」
差し伸べられた手を、握り返されたその顔には、もはや女神の威厳も傲慢さもありません。
ただ、大切な仲間と共にいたい。二人で同じ景色をみたいと願う、一人の等身大の少女の喜びが溢れていました。
二人は互いの手を力強く握りしめ、お互いを支え合いながら、泥にまみれ、息を切らし、ついに険しい崖を登りきったのです。
情熱的な青い鳥は、一瞬、歌を口にしようとしましたが、そんな二人から背を向けると、微笑む顔を隠すように帽子の目深に下げました。
うるさいほどの賛辞はやみ、そこにはただ、優しく美しい沈黙だけが流れていました。
アロンが肩車をして、動揺するアフディー様を持ち上げると、顔をあからめ、彼に心配する声をかけます。
「……重くはない、アロン?」
「ヘッチャラさ。俺は男の子だぜ」
泥だらけの少年の肩を信じ、アフディー様は枝へと手を伸ばしました。
「薔薇の蔦があるから、棘に気をつけろよ」
「うん」
崖の上へ這い上がったると、下のアロンへと真っ直ぐに手を差し伸べます。
「さあ。アロン」「うん。アフディー」
差し伸べられた手を、握り返されたその顔には、もはや女神の威厳も傲慢さもありません。
ただ、大切な仲間と共にいたい。二人で同じ景色をみたいと願う、一人の等身大の少女の喜びが溢れていました。
二人は互いの手を力強く握りしめ、お互いを支え合いながら、泥にまみれ、息を切らし、ついに険しい崖を登りきったのです。
情熱的な青い鳥は、一瞬、歌を口にしようとしましたが、そんな二人から背を向けると、微笑む顔を隠すように帽子の目深に下げました。
うるさいほどの賛辞はやみ、そこにはただ、優しく美しい沈黙だけが流れていました。



