オレンジ



ちょうどお風呂から出て、自分の部屋で明日の準備をしていたところにスマホが鳴った。

登録のない番号。
でも、数字の並びになんとなく覚えがあって電話に出た。

「未来ちゃん? 大原です」
「こんばんは」
「良かった、出てもらえて」
「ちゃんと出ますよ」
「今少し話せる? って言っても僕の方が途中で切らなきゃいけないかもしれないけど」
「お仕事中ですか?」
「一応休憩中。でも休憩してても寝てても呼び出しがあったらそっちが優先だから」
「大切なお仕事ですよね」
「未来ちゃんもそうなるよ」
「……今でも毎日いっぱいいっぱいなのに、これを仕事にするのって勇気がいることですね」
「遊べる時にバカみたいに遊ぶんだよ」
「この間楽しかったです」
「あのさ……」

電話の後ろで何か放送がかかっているのが聞こえた。

「行かないと。またね」
「はい。気をつけてください」
「ありがとう」


大原さんが何か言いかけたことより、気になったのは眞白さんも出動するんだろうか、ってことの方だった。