ファンタジーワールドにSFが落ちて来た!

「風呂、入る? 用意するけど」

「水道があるの?」

「ないよ。小川から水を引いて溜める。あとは火で焚いて温める。そんな時代でマシなほうさ」

 生活をよくするために結構苦労したんだぜ。

「原始時代ね」

「宇宙で戦争していた人からしたらそうだろうね。でも、原始時代よりはマシな時代だよ。お金があれば必要なものは用意出来る。服も食料も買えて、屋根のあるところで眠れる。この世界で野営は命懸けだよ」

「危険生物がいると?」

「うん、いるね。ジージーの携帯装備でも危ないくらいのが。もっとも、一番の敵は人間だけどさ」

 ジージーがどれだけ強かろうと多勢に無勢では勝てないだろう。携帯武器はエネルギーが切れたら使い物にならないだろうからな。

「…………」

「宇宙船から仲間と連絡取れないの?」

「通信が届かないところに落ちたようだわ」

「星の陰に落ちた、ってこと?」

 電波って真っ直ぐに飛ぶものなんだっけか?

「ええ。大半がそちらに。この大陸には数人、ってところかしら?」

 ってことは他にも宇宙船はあるってことか。回収したいな~。

「じゃあ、まずは仲間と合流だね。こうなった場合のマニュアル、決まりとかないの? 惑星内戦闘もあるんだよね?」

「……救難信号を出して救出を待つ、くらいね……」

「まあ、別宇宙の未知の惑星に落ちるなんて考えつかんわな」

 考えれるヤツがいたら逆に怖いか。

「それなら大きい町に向かって連絡を取り合うしかないか」

 連絡が取れないなら近くにはいないってこと。数百キロは離れているってことだ。

「ジージーが乗っていた戦艦って、大気圏内飛行や大気圏突破は出来るの?」

「……壊れていなければ……」

 墜落していたら絶望的、か。

「修理は?」

「…………」

 それも絶望的なんかい。ジージーたちの宇宙とこの宇宙が同じことを願うしかないか……。

「まあ、まだなにもわからない状況だし、絶望するのは止めておこう。とりあえずお風呂に入って落ち着きなよ」

 風呂場へと向かい、水を溜めて火を焚いた。

「こんな時代なんで石鹸しかないんで、体だけに使うといいよ。髪はごわごわになるから」

 ボクは短髪にしているから気にせず使っているけどね。

 湯が沸いたらジージーに入ってもらった。

 結構長いこと入っていて心配になるが、溺れるわけもないだろうから声は掛けず、出て来るまで待つことに。出て来ても水を渡すだけで声を掛けることはしなかった。いろいろ思うことはあるだろうからな。

 てか、下着姿はセクシーっす。ちょっとドキドキなんですけど!

 ジージーにはベッドを使ってもらい、ボクは作業所で眠ることにした。