男バスの練習試合を見に行ってあの日以来、ときどき私は学校終わりに体育館を覗いている。傍から見たら何こいつって感じかもしれないけど、まあそんなことは置いといて。バスケを見るのは今でも楽しいと感じることにこの前気づいたから。今日も図書館が閉まるまで本を読んだ後、体育館前に来ていた。プレーしてる翠ちゃんは今日も楽しそう。あれ?私の視線は自然と男バスのほうに向いた。いない、瑞樹くんがいない。そんなことを考えている間に足音がすぐ後ろまで迫っていたことに私は気づいていなかった。
「何してんの?」
わっ。驚いて振り向くとそこには瑞樹くんが制服で立っていた。
「な、何でもないです。では私はこれで」
そう言って歩き出そうとしたとき、あのさ、と瑞樹くんが口を開いた。
「なんでバスケ部入んないの?」
私は立ち止まって精一杯平静を装いながら答えた。
「えっと、、、人違いじゃないですか」
これで逃げられると思っていた私がバカだった。
「いやいや何言ってんの。こっちが気づいていないとでも、この前練習試合見に来てた凪彩ちゃん?」
ああ、終わった。白状しよう。
「やっぱり気づいてたんだ、見に行ってたの」
「眼鏡だったから確信はなかったけど、あの後から放課後体育館覗いてるの見て確信した」
「それもバレてたか、はああ」
なんとか話をそらさないと、やばい。
「あれ?なんで制服なの?」
よし食いついた。この話が終わったら走ってこの場から逃げ出そう。
「え?ああ、今日委員会だったんだよね。だから毎週水曜日は遅れて部活行ってんの」
「へえ、そうなんだ」
よし今だ。でも、瑞樹くんはそんな隙を一瞬たりとも与えてくれなかった。
「はい、俺今質問答えたから、今度は凪彩ちゃんが答える番ね。で、なんでバスケ部入んないの?」
「ええと、それはですね、、、」
何かいい答えを考えろ凪彩ー!何かいい答えを。
「バスケ飽きちゃったんだよね」
これが私の精一杯の答えだった。
「バスケ飽きた?そんなバレバレのウソつかなくても」
瑞樹くんは腹を抱えて笑っている。
「いや嘘じゃないって。面白くなくなった。それだけ」
ぶっきらぼうに答えてみた。これでどうだ。
「ほんとに飽きたんだったら、こんな風にバスケ部の部活中に体育館覗いたりしないし、ましてや試合なんて絶対見に来ないでしょ」
完敗。私は黙ったままうつむくしかなかった。
「まあ、言いたくないなら無理に聞かないけどさ。あとから後悔しないようにね」
そう言ってバッシュとバスケの服を持って彼は体育館に入っていった。
あとで後悔する、か。でもあんな思いするくらいなら、後悔したほうがましなんじゃないか。そんな考えが頭に浮かぶ。もうすぐ2年生、仮に今からバスケ部に入ったとしてもどうせみんなには追いつけない。もうやめやめ、帰ってゆっくり寝よう。
「何してんの?」
わっ。驚いて振り向くとそこには瑞樹くんが制服で立っていた。
「な、何でもないです。では私はこれで」
そう言って歩き出そうとしたとき、あのさ、と瑞樹くんが口を開いた。
「なんでバスケ部入んないの?」
私は立ち止まって精一杯平静を装いながら答えた。
「えっと、、、人違いじゃないですか」
これで逃げられると思っていた私がバカだった。
「いやいや何言ってんの。こっちが気づいていないとでも、この前練習試合見に来てた凪彩ちゃん?」
ああ、終わった。白状しよう。
「やっぱり気づいてたんだ、見に行ってたの」
「眼鏡だったから確信はなかったけど、あの後から放課後体育館覗いてるの見て確信した」
「それもバレてたか、はああ」
なんとか話をそらさないと、やばい。
「あれ?なんで制服なの?」
よし食いついた。この話が終わったら走ってこの場から逃げ出そう。
「え?ああ、今日委員会だったんだよね。だから毎週水曜日は遅れて部活行ってんの」
「へえ、そうなんだ」
よし今だ。でも、瑞樹くんはそんな隙を一瞬たりとも与えてくれなかった。
「はい、俺今質問答えたから、今度は凪彩ちゃんが答える番ね。で、なんでバスケ部入んないの?」
「ええと、それはですね、、、」
何かいい答えを考えろ凪彩ー!何かいい答えを。
「バスケ飽きちゃったんだよね」
これが私の精一杯の答えだった。
「バスケ飽きた?そんなバレバレのウソつかなくても」
瑞樹くんは腹を抱えて笑っている。
「いや嘘じゃないって。面白くなくなった。それだけ」
ぶっきらぼうに答えてみた。これでどうだ。
「ほんとに飽きたんだったら、こんな風にバスケ部の部活中に体育館覗いたりしないし、ましてや試合なんて絶対見に来ないでしょ」
完敗。私は黙ったままうつむくしかなかった。
「まあ、言いたくないなら無理に聞かないけどさ。あとから後悔しないようにね」
そう言ってバッシュとバスケの服を持って彼は体育館に入っていった。
あとで後悔する、か。でもあんな思いするくらいなら、後悔したほうがましなんじゃないか。そんな考えが頭に浮かぶ。もうすぐ2年生、仮に今からバスケ部に入ったとしてもどうせみんなには追いつけない。もうやめやめ、帰ってゆっくり寝よう。


