クラス転移したけど俺だけステータス表記が違った

 ラミア娘の情報が正しければ翌日のモンスターハウス狩りは効率が落ちることがわかったので、夜に皆集まった時に明日は31階層でモンスターハウス狩りをすると説明した。

「モンスターハウス突破して、地図に載ってない場所を埋めることもやろう。今後下の階層に行くなら地図を作るという作業が大切になってくるだろうし」

「「「了解」」」

 皆同意してくれて、明日の準備をし始める。

 あとラミア娘にはラミーという名前を付けて、本人の希望でホノカ亭で働くことに。

 主に掃除要員として活躍することになるのだった。






 翌朝、5時頃に起きた俺はアリスとの早朝ランニングを終えて、ステータスの花の収穫と種を取り出す作業、朝風呂の何時ものルーティンを終えてから皆を起こして朝食をいただく。

「30階層と31階層って出てくるモンスターに違いがあるのかな?」

 マリーが俺達に質問したので、攻略本の傾向的に5階層ごとに出てくるモンスターが変わるため、31階層には別種のモンスターが数種類出てくるだろと説明した。

 地図を再確認すると31階層は地下水が染み出しているのか、地底湖が複数確認できる。

「地底湖に適合したモンスターが絶対いるだろうな……地図に載ってない場所の中には地底湖に道が塞がれていけなくなっている場所もあるから」

『となると、その地図に載ってない場所から更に下の階層に降りれば、他の階段と道が繋がってない限り、他の冒険者が入ってこない場所になりませんか?』

「確かに……アリスナイスアイデア」

『えへへ……』

 実際地図を見ると、31階層の下の32階層以下にどこでも繋がってない不自然な空白の場所が幾つかある。

 モンスターハウスやボス部屋が道を塞いでいるのもあるが、本来なら別の階段から行ける場所が地下水で塞がれていけなくなっているのであれば……。

「宝箱の部屋とか独占できるかも?」

 そんなことを考えながら朝食を終えて、ダンジョンへと向かうのであった。






 ダンジョンに潜った俺達は1階層の中央階段がら一気にワープして、30階層の昨日作った隠し部屋に到着した。

「空気がよどんでいるな……やっぱり部屋を完全に土で隠すと空気が悪くなるか?」

『ふ、ふ、ふ……お困りのようだね』

「アリス?」

『この状況を解決できるマジックアイテム作ることができるよ! 素材を頂戴!』

 とりあえず部屋と通路を隔てていた壁を取り除き、換気をしながらアリスの言う素材を渡した。

『これをこうして……こうして……』

 アリスが作っているのは魔石を消費することで部屋に人間が活動しやすい空気の比率に直す機械らしい。

『鉱山とか長いトンネルだと空気がよどんで活動がしにくくなるから作られた装置だよ。魔石1個で数週間稼働するよ』

 前の世界で例えると酸素発生装置みたいな感じかな? 

 化学ではなく完全に魔法の技術で作っているのが違いか。

 円柱状の柱に穴が幾つも空いていて、魔石を電源にはめ込むとシューシュー空気が出される音が響き始めた。

『うーん、素材的に本当に簡易的だし、やたら大きくなってしまった……』

「十分じゃないか? とりあえず壁を土で覆ってまた隠すぞ」

 俺はインベントリから土壁を生成して、穴を埋める。

 本題はここから。

 今日は更に1階層下に行く必要がある。

「じゃあ俺が偵察するから」

 クリエイティブモードになり、床抜けで31階層を確認する。

 すると、ちょうどモンスターハウスの部屋のど真ん中に出てしまうっぽくて、部屋全体に召喚の魔法陣が光り輝いていた。

「ドンピシャでモンスターハウスかよ……まぁ良いけど……」

 俺は通路の方に移動すると、キングスライムやエレキマッスル、テディベア等の戦闘モンスターを出して、戦闘を開始させるのであった。

 30階層の隠し部屋に戻った俺は、皆に真下がモンスターハウスで、仲間のモンスター軍団を出して戦わせていると説明する。

「でもそろそろキングスライムに変わる戦闘系モンスターを合成する必要があるんじゃありませんか?」

 マリーがそう言い出す。

 確かに、そろそろ良さげなモンスターが居ればと思い、良いモンスターは居ないか、図鑑登録されているモンスターを漁ると、ストーンゴーレムの進化分岐が凄いあることに気がついた。

「ふむふむ……ストーンゴーレムか」

 俺は部屋にいる皆に部屋の端に集まるように言って、スターマンを外に出し、この階層にいるストーンゴーレムを召喚するように言う。

 するとストーンゴーレムが召喚され、こちらを攻撃してきそうになったのをマリーが水の塊を魔法で射出して弱らせる。

 捕獲率が90%を超えたので俺が目線を当て続けると、捕獲することができた。

「でだ、ストーンゴーレム同士を合成すると……」

 複数体のストーンゴーレムを捕まえて合成すると、ノーマルゴーレムというゴーレムに進化した。

 ゴーレム系のモンスターはちょっと特殊でどのゴーレムも合成するとノーマルゴーレムになるように繋がっていた。

 ノーマルゴーレムの見た目はロボットの骨格みたいな感じでめっちゃ弱そう。

 事実ステータスもストーンゴーレムよりも退化しているが、これに素材とノーマルゴーレムを合成すると色々なゴーレムに進化することができるっぽい。

 で、俺はダンジョンの中で釣りをし始める。

 地面の中に釣り糸を垂らして、ダンジョン内に生成される鉱石を釣り上げようという魂胆である。

「お、早速ヒット!」

 範囲拡大をしているので複数引っかかったらしく、一気に釣り竿を引き当てると、床からゴロゴロと赤く光る鉱石を釣り上げる事が出来た。

 これをメタリンに食べさせると、メタリンが食べ終えてペッとインゴットを吐き出した。

 インベントリに収納してみると、ルビーインゴットと表記された。

 ルビー……この世界だとメジャーな宝石で、錬金術師が人工ルビーの製造ができるらしく、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドの4種の宝石は値段が地球に比べると安かったり……。

 今はそんなことどうでもよくて、釣り糸を垂らしていると、ルビー、サファイア、エメラルドの原石がめっちゃ釣れる。

 あとカオスストーンなる物も釣れた。

 アリスもミンナもマリーもカオスストーンについては知らなかったが、先ほどの宝石類とカオスストーンはゴーレムの進化素材と図鑑に表記されていたので、釣りをしながら次々に捕まえているストーンゴーレムをノーマルゴーレムに合成していく。

 そしてメタリンに食べさせて原石からインゴットに加工してもらい、それをノーマルゴーレムと合成する。

 するとどうなるか……。

 全身が各種宝石で出来たゴーレムとカオスストーンを合成したカオスゴーレムが出来上がる。

 宝石系ゴーレムのステータスを見ていこう。

 HP 5500〜6000
 MP 250
 パワー 4300〜5500
 ガード 6800〜7000
 マジック 120
 スピード 450〜500
 ラック 50

 ちなみにカオスゴーレムの方が性能が高く、HP、パワー、ガードの数値を1.2倍するとカオスゴーレムのステータスになる。

 魔法は使えないけどめっちゃ強い。

 純粋に壁性能が高くて、どんな攻撃にも耐えてからのカウンターを決めることができそうである。

「というかカオスストーン結構釣れるから、カオスゴーレムだけ作っておけば良いな」

 というわけで、ここの階層のストーンゴーレムが枯渇するまでスターマンに呼び出しては捕獲、合成、そしてカオスゴーレムへ加工。

 30体マックスになったら各種宝石系ゴーレムに合成していくのであった。





 そんなことを続けて1時間半。

 31階層のモンスターハウスはすっかりモンスターが枯渇しており、キングスライム達が暇そうに部屋で待機していた。

「悪かったな。キングスライム達にエレキマッスル、テディベア」

 エレキマッスル達はポージングして元気そうだが、テディベアはモンスターの返り血でめっちゃ怖いことに。

 ミンナ達も呼んで、早速素材の回収を開始。

 キングスライムが気を利かせて魔石は既に回収してくれていて、助かった。

 チャチャっと素材を集めて、場所を移動して、別のモンスターハウスに挑みに行く。

 その道中……パーティーごと全滅している冒険者の集団が転がっていた。

「死体が綺麗?」

「サイトウ、クリエイティブモードに!」

 ミンナがそう叫ぶと俺はクリエイティブモードになる。

 ミンナは他に空気を清浄する魔法を発動させながら道を進んでいくと、ダンジョンの壁に噴出孔みたいな物があるのが判明し、俺が土壁でそれを塞いでいく。

 そのエリアを抜けてから俺はミンナに質問する。

「さっきの……ガスか何かで死んだのか? さっきの冒険者は?」

「たぶん……死体が綺麗だったからモンスターの攻撃じゃないとするとトラップで、25階層から下は死ぬトラップが仕組まれているって攻略本にも書かれていたからわかった。たぶんそのスイッチをさっきのパーティーは誰かが踏んだんでしょう」

「ふーん」

 俺はクリエイティブモードのまま死体の方に戻り、死体を回収後に冒険者プレートだけ取って、壁に穴を掘り、その中に死体を入れて土葬する。

「流石にダンジョンの中だから火葬はしてやれないし、死体をインベントリに入れたくないから……土葬で我慢してくれ」

 装備を剥ぎ取らないだけ良心と思って欲しい。

 その後俺達はトラップに気をつけながら進んでいき、モンスターハウスでモンスター狩りをして大量に素材を得るを繰り返していくのであった。

 今日の成果は59万シンク……上々の成果である。







 地上に戻ってきた俺達は受付に冒険者パーティーが全滅していたので、プレートだけ回収してきたと説明して、プレートを預けた。

「期待の新人って言われていた方々だったのですが……」

 受付も残念そうな顔をしていた。

 ちなみに受付はスズナリではないので悪しからず。

 宿に戻った俺達は直ぐに反省会をした後に、俺はゴーレム軍団を鍛えるを選択してレベル64まで上げるのであった。