「お邪魔します」
「どうぞ。親は仕事でいないし、弟は友達と遊びに行ってるから、気にせず寛いで」
「ありがと」
オレはお言葉に甘えてあきの家にお邪魔することにした。広くて綺麗な家だった。リビングのソファに座るよう促され、オレは素直に座った。お茶が入った二人分のコップをローテーブルに置いて、あきはオレの向かい側に座る。出されたお茶にお礼を言い、一口飲む。走るのに夢中で気づかなかったが、どうやら喉が渇いていたらしい。一気に、口の中に潤いが戻る。
「奏人が話したくなってから、ゆっくりでいいよ」
「…うん、ありがと。あの、さ――」
それからオレは、ゆっくりと話し始めた。進路の話をしたとき、あやと離れるのが嫌だと思ったこと。さっき女子に呼び出されていたあやにモヤモヤしたこと。言葉に詰まり、自分でも何を言っているのかわからない状態なのに、あきは割り込まず、時々相槌を打ちながら、静かに聞いてくれた。
「――これで、全部。変だよな…友達なのに、こんな気持ち」
「話してくれてありがと。変じゃないよ。友達でも、誰よりも大切でずっと一緒に居たいって思うことだってあるよ」
「そういうもんなのか…?」
「そうだと思うよ。生憎、僕はそこまで執着できるような友達は居たことないからわからないけど…変じゃないってことは断言できる」
「あきが言うと、謎に説得力あるな」
「そう?でもね、奏人。僕、奏人の綾斗に対するその気持ち、友情じゃないと思うんだよね」
「どういうこと?」
「要するに、恋ってことだよ」
「え…?」
こ、恋!?オレが、あやに!?いや、でも、だってオレもあやも恋愛対象は異性で…それに、男同士でって…やばい、ますますわからなくなってきた…困惑しているオレを見てあきは苦笑しつつ、言葉を続ける。
「恋愛に性別なんて関係ないよ。大事なのは、その人自身をちゃんと一人の人間として好きかどうかってこと。そして、その人の前では素の自分で居られるか、相手も自分の前では素で居てくれるかどうか、だと思うよ。奏人と綾斗はどう?」
「オレは…あやと居ると楽しくて、かっこ悪くて情けないところも見せていいやって思えて…で、でも、それは、保育園の時からずっと一緒に居るから、そうなだけであって…それに、あやがオレと一緒に居て楽しいかどうかも、わからない…」
「そっか。今はそれでいいと思うよ。こういうのって、焦れば焦るほど空回りしちゃうからさ。ゆっくり、綾斗への気持ちを整理していけばいいよ。僕は同性の恋愛に対して偏見はないし、いつでも二人の味方だから」
「あ”き”~~~!!!」
あきの言葉に嬉しくなり、抱き着くとあきは優しく頭を撫でてくれた。あきって、ほんとに兄貴肌だよな。すげぇ、安心する。
「どうぞ。親は仕事でいないし、弟は友達と遊びに行ってるから、気にせず寛いで」
「ありがと」
オレはお言葉に甘えてあきの家にお邪魔することにした。広くて綺麗な家だった。リビングのソファに座るよう促され、オレは素直に座った。お茶が入った二人分のコップをローテーブルに置いて、あきはオレの向かい側に座る。出されたお茶にお礼を言い、一口飲む。走るのに夢中で気づかなかったが、どうやら喉が渇いていたらしい。一気に、口の中に潤いが戻る。
「奏人が話したくなってから、ゆっくりでいいよ」
「…うん、ありがと。あの、さ――」
それからオレは、ゆっくりと話し始めた。進路の話をしたとき、あやと離れるのが嫌だと思ったこと。さっき女子に呼び出されていたあやにモヤモヤしたこと。言葉に詰まり、自分でも何を言っているのかわからない状態なのに、あきは割り込まず、時々相槌を打ちながら、静かに聞いてくれた。
「――これで、全部。変だよな…友達なのに、こんな気持ち」
「話してくれてありがと。変じゃないよ。友達でも、誰よりも大切でずっと一緒に居たいって思うことだってあるよ」
「そういうもんなのか…?」
「そうだと思うよ。生憎、僕はそこまで執着できるような友達は居たことないからわからないけど…変じゃないってことは断言できる」
「あきが言うと、謎に説得力あるな」
「そう?でもね、奏人。僕、奏人の綾斗に対するその気持ち、友情じゃないと思うんだよね」
「どういうこと?」
「要するに、恋ってことだよ」
「え…?」
こ、恋!?オレが、あやに!?いや、でも、だってオレもあやも恋愛対象は異性で…それに、男同士でって…やばい、ますますわからなくなってきた…困惑しているオレを見てあきは苦笑しつつ、言葉を続ける。
「恋愛に性別なんて関係ないよ。大事なのは、その人自身をちゃんと一人の人間として好きかどうかってこと。そして、その人の前では素の自分で居られるか、相手も自分の前では素で居てくれるかどうか、だと思うよ。奏人と綾斗はどう?」
「オレは…あやと居ると楽しくて、かっこ悪くて情けないところも見せていいやって思えて…で、でも、それは、保育園の時からずっと一緒に居るから、そうなだけであって…それに、あやがオレと一緒に居て楽しいかどうかも、わからない…」
「そっか。今はそれでいいと思うよ。こういうのって、焦れば焦るほど空回りしちゃうからさ。ゆっくり、綾斗への気持ちを整理していけばいいよ。僕は同性の恋愛に対して偏見はないし、いつでも二人の味方だから」
「あ”き”~~~!!!」
あきの言葉に嬉しくなり、抱き着くとあきは優しく頭を撫でてくれた。あきって、ほんとに兄貴肌だよな。すげぇ、安心する。
