正解のない答案用紙

ヒューマンドラマ

完

正解のない答案用紙
作品番号
1793538
最終更新
2026/10/04
総文字数
10,196
ページ数
1ページ
ステータス
完結
いいね数
0
「正解は何ですか?」

 十七歳の頃、私はこの質問が嫌いでした。

 進路を決める。勉強を頑張る。友達を大切にする。恋愛をする。夢を見つける。
 周りには、それぞれの「正解」があるように見えました。

 けれど、自分が何をしたいのか分からないとき、誰かに「こうすればいい」と言われても、それが本当に自分にとって正しいのかは分かりません。

 今の時代は、テストの点数だけではなく、フォロワー数や「いいね」の数、偏差値、進学先、恋人の有無まで、いろいろなものが数字になって、自分と誰かを比べることができます。

 だからこそ私は、「もし人生そのものに点数がついたら?」と考えました。

 高い点数を取れば、幸せになれるのでしょうか。
 誰かから羨ましがられる人生なら、それは自分にとっても正解なのでしょうか。

 本作では、周囲からの評価を気にする一人の少女を通して、「他人から見た正解」と「自分にとっての正解」の違いを描きました。

 十七歳という年齢は、まだ何者でもないように感じる一方で、進路や将来について答えを求められる年齢でもあります。

 だから私は、主人公に完璧な答えを見つけさせませんでした。

 「分からない」という答えも、きっと一つの答えだからです。

 この物語を読んだ人が本を閉じたあと、自分自身に問いかけてくれたら嬉しいです。

 ――あなたの人生に、あなたなら何点をつけますか?

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