教室に入ると、田崎くんと同じタイミングだった。気になるってわけじゃないけど……どこかわたしと同じ感じがする。大人しいけど、どこかでみんなを観察してる感じ。陰な感じなんて、ソックリだと思う。
いじめられてるとか、そんな感じじゃないけど……基本1人でいることが多いから。
「田崎くん、おはよう」
教卓の前で、ぎこちなくあいさつをしてみた。
「ああ」
チラリと視線だけわたしに向けると、ぼそりとつぶやいて去っていった。
(何よ。こわ)
同じクラスになって男子と初めて会話したけど……失敗だったなと思った。会話っていう会話じゃないけど。
「早苗ちゃん、おはよう!」
「あ、美鈴ちゃん。おはよう」
早苗ちゃんはちょうど鞄から教科書を机に入れているところだった。
「田崎くんとしゃべってたね。何かあった?」
「いや、たまたま同じタイミングだったから……声かけてみた」
「どうだった?」
「んー……なんか、小さい声で『ああ』ってだけ」
『ああ』っていうところを誇張してマネをした。
「似てるかも」って、早苗ちゃんは小さく手を叩いて笑った。
「もう……話かけなきゃ良かった。ちょっとキモかった」
「ちょっと変わってるらしいよ、田崎君」
「だよね」
「はあ」と大きく息をつくと、ちょうどホームルームが始まった――
いじめられてるとか、そんな感じじゃないけど……基本1人でいることが多いから。
「田崎くん、おはよう」
教卓の前で、ぎこちなくあいさつをしてみた。
「ああ」
チラリと視線だけわたしに向けると、ぼそりとつぶやいて去っていった。
(何よ。こわ)
同じクラスになって男子と初めて会話したけど……失敗だったなと思った。会話っていう会話じゃないけど。
「早苗ちゃん、おはよう!」
「あ、美鈴ちゃん。おはよう」
早苗ちゃんはちょうど鞄から教科書を机に入れているところだった。
「田崎くんとしゃべってたね。何かあった?」
「いや、たまたま同じタイミングだったから……声かけてみた」
「どうだった?」
「んー……なんか、小さい声で『ああ』ってだけ」
『ああ』っていうところを誇張してマネをした。
「似てるかも」って、早苗ちゃんは小さく手を叩いて笑った。
「もう……話かけなきゃ良かった。ちょっとキモかった」
「ちょっと変わってるらしいよ、田崎君」
「だよね」
「はあ」と大きく息をつくと、ちょうどホームルームが始まった――



