どこがリアルなんだよ

「4人で1つの班な」
先生の言葉で、教室は一気にざわついた。わたしは1人、凍り付いたように動けなくなってしまった。

「ほら、うるさい! まだ話は終わってないぞ」

パンパン! と先生が大きく手を叩く。悲鳴に近い声があがっていた教室も、少しずつ落ち着きを取り戻してきたようだった。

「部屋のこと言うから。最後まで騒ぐなよ」

そう言って、先生は部屋について話を始めた。

「寝る時の部屋は、ちょっと狭いんだよ」
「だから、2人で1部屋な」

一瞬の間。そして次の瞬間、一気に教室の空気がピンと張りつめたように静かになった。きっとわたしと同じ気持ちになったんだと思う。

(やばい……絶対早苗ちゃんと一緒にならなきゃ……)

血の気が引いたかのように、さぁーっと体が一気に冷たくなった。

☆

小学校の体育の授業。

先生の「2人、1組になってねえ」が大嫌いだった。

いっつも相手がちがった。

普段、仲良くしゃべってる桜花ちゃん。

いつも登下校を一緒にしている舞ちゃん。

ペア決めで一緒になることは一度もなかった。

「私たちだけの、秘密だからね」

学校から帰る時に、舞ちゃんはいつも真剣な顔をわたしに近づけた。

「うん。舞ちゃんとわたしだけの秘密ね」指切りげんまんをしてた。

(あれ? ……舞ちゃん?)

あれだけ顔をわたしに近づけていた舞ちゃんは、決してわたしの方を向くことはなかった。楽しそうに桜花ちゃんと話をしている。「危なかったね、ペアになれたね」だって。

ペア決め。2人で1組を作ること。

それ以来、わたしは思っている。

わたしが思っている『友達』の

答え合わせの時間。

中間答え合わせの時間。