豆豆を信じて、私は再び目を閉じて意識を集中させた。
寿栄の霊力に焦点を当てる。じっと寿栄の霊力を探っていると、黒い炎の中にうねる白い影がうっすらと見えた。おそらく寿栄に取り込まれた大蛇なのだろう。その影はまるで苦しみもがくように動いている。
「今、助けてあげるからね」
手を組んで、私は強く祈った。
神経を研ぎ澄ませていると、いつの間にか私の目の前に燃え盛る黒の炎が現れた。きっとこれが寿栄の霊力。私は炎の前に手をかざして霊力を込めた。
大蛇は寿栄の霊力の中に取り込まれている。炎から逃れられるように霊力と一緒に念を送る。禁術の影響か、禍々しさが炎の熱から伝わり、悪寒が全身を駆け巡った。冷や汗が滲み、足が震える。
それでも念を送り続けていると、目の前の炎から白い大蛇が飛び出した。炎から抜け出した大蛇は私に向かって頭を下げると、煙と共にポンと消えた。
助けられたんだろうか。
腕を下ろすと、途端に体が重くなった。神子としての力を使いすぎたからかもしれない。
その時、頭の奥で激しい雷鳴が鳴り響いて、気がつくと私は豆豆の背中に跨りながら横になっていた。意識が現実に引き戻されたみたいだ。
「朋里! 気がついたのか」
「う、うん。寿栄は? 蒼真様は……」
「蒼真は無事だ」
豆豆の視線を追うと、変わらず雷撃を繰り出す蒼真様と違って、寿栄の呪術の勢いが明らかに弱まっていた。
「くそっ! どういうことだ、俺の霊力が……!」
「これでしまいだ、寿栄!」
蒼真様が踏み込み、雷をまとわせた剣を大きく振るう。稲妻が地面をほとばしり、剣の衝撃波と共に寿栄の体を吹き飛ばした。
木にぶつかり、寿栄が倒れ込む。木の幹が傾くほどの衝撃で、寿栄はすぐに起き上がれないようで、指だけをピクピク動かしている。蒼真様がすかさずその首筋に剣を突きつける。
「おまえの罪は民の下ですべて明らかにする。朋里や霊獣たちを傷つけたおまえを徹底的に断罪してやる」
「くそっ……くそぉぉぉぉぉ!」
呪縛で体を縛られた寿栄の叫びが霊蓬山に響く。
これで龍族の里に、この国に、やっと平和が訪れる。
心の底から安堵すると、私は豆豆に頬を寄せて、滲む涙を拭った。
寿栄の霊力に焦点を当てる。じっと寿栄の霊力を探っていると、黒い炎の中にうねる白い影がうっすらと見えた。おそらく寿栄に取り込まれた大蛇なのだろう。その影はまるで苦しみもがくように動いている。
「今、助けてあげるからね」
手を組んで、私は強く祈った。
神経を研ぎ澄ませていると、いつの間にか私の目の前に燃え盛る黒の炎が現れた。きっとこれが寿栄の霊力。私は炎の前に手をかざして霊力を込めた。
大蛇は寿栄の霊力の中に取り込まれている。炎から逃れられるように霊力と一緒に念を送る。禁術の影響か、禍々しさが炎の熱から伝わり、悪寒が全身を駆け巡った。冷や汗が滲み、足が震える。
それでも念を送り続けていると、目の前の炎から白い大蛇が飛び出した。炎から抜け出した大蛇は私に向かって頭を下げると、煙と共にポンと消えた。
助けられたんだろうか。
腕を下ろすと、途端に体が重くなった。神子としての力を使いすぎたからかもしれない。
その時、頭の奥で激しい雷鳴が鳴り響いて、気がつくと私は豆豆の背中に跨りながら横になっていた。意識が現実に引き戻されたみたいだ。
「朋里! 気がついたのか」
「う、うん。寿栄は? 蒼真様は……」
「蒼真は無事だ」
豆豆の視線を追うと、変わらず雷撃を繰り出す蒼真様と違って、寿栄の呪術の勢いが明らかに弱まっていた。
「くそっ! どういうことだ、俺の霊力が……!」
「これでしまいだ、寿栄!」
蒼真様が踏み込み、雷をまとわせた剣を大きく振るう。稲妻が地面をほとばしり、剣の衝撃波と共に寿栄の体を吹き飛ばした。
木にぶつかり、寿栄が倒れ込む。木の幹が傾くほどの衝撃で、寿栄はすぐに起き上がれないようで、指だけをピクピク動かしている。蒼真様がすかさずその首筋に剣を突きつける。
「おまえの罪は民の下ですべて明らかにする。朋里や霊獣たちを傷つけたおまえを徹底的に断罪してやる」
「くそっ……くそぉぉぉぉぉ!」
呪縛で体を縛られた寿栄の叫びが霊蓬山に響く。
これで龍族の里に、この国に、やっと平和が訪れる。
心の底から安堵すると、私は豆豆に頬を寄せて、滲む涙を拭った。
