龍王の再愛

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 燃え盛る火の中で心臓を剣で貫かれて、俺は倒れていた。
 肌が焼かれて、全身に激痛が走る。血液すら沸きたっているんじゃないかと思うほどだ。だが時折、炎に焼かれているにも関わらず痛みが引く瞬間があって、これが夢だと気がついた。
 満月の時はいつもそうだ。
 体の内側で暴走する霊力のせいで、いつもろくでもない夢を見る。実際に痛みもある。炎に焼かれた経験はないが、心臓の痛みはあの時と同じだ。
(あの時……?)
 痛みの波が少し引いて朦朧とする中、記憶を探ろうとしたが、モヤがかかったようにそれ以上なにも思い出せなかった。
 そうしている間にも痛みが徐々に強くなってくるのを感じる。
 また、あの地獄のような痛みに耐えなければいけないのか。そう絶望した時だった。
 突如、体を蝕んでいた痛みが引いたのだ。
 体の内側で燃え盛っていた炎が鎮火し、痛みで強張っていた全身の力も抜けていくようだった。
 一体どうしたのだろう。いつもはもっと、気が狂いそうになるまで痛みに襲われているというのに。
 ――蒼真様
 ふと、声が聞こえた。
 聞き覚えのある声。ずっと聞いていたくなる穏やかな声が、俺の体を撫でる。
 ――蒼真様、私は蒼真様の幸せをずっと願っています
 声が遠のいていく。俺は咄嗟に手を伸ばし……そして、目覚めた。
「……朋、里?」