夢中になるものに出会ってしまった。
この感覚はいつぶりだろうか。
幼き頃の自分を辿る。
……ない。
今の今まで人生で夢中になるものが見当たらなかった。
今、部屋には夢斗の部屋にあった400冊のマンガが床に直置きされている。
あり得ない。
床に物を置くこと自体、禁じているこの俺がマンガに囲まれた生活をしているとは。
この1週間、夢斗が持っていたマンガを読み耽っていた。
『ア〇のハコ』以外にも『鬼〇の刃』『あか〇噺』というマンガに夢中になっていたら、家にいるほとんどの時間をマンガに費やしていた。
飯を作るのも面倒で、いつもの朝食はトーストとコーヒーだけになった。(サラダとヨーグルトは省略)しかも、マンガを読みながら食事をしていた。
人生で一度もこんなことをしたことはない。
風呂に入っている間もマンガを持ち込んでいた。
もちろん、これも人生で一度もない。
夕食も極力簡単なものになった。
せいぜい白米を炊く程度だった。ダイニングに並ぶおかずの少なさに夢斗は驚いたようだ。
こんな状況なものだから、夢斗は「倫くんがこんなに夢中になるなら、いいよ」と言って、コンビニの総菜を買ってきてくれていた。
あいつは仲間ができたと思ったのだろう、俺がマンガに夢中になっていることを喜び、積極的に協力してくれた。
ところが、あと5冊でマンガを読み切る頃。
夢斗は「倫くんのご飯が食べたい」「倫くんのご飯が食べたいな~」と呪文のように繰り返し、自炊を促すようになってきた。
確かに、この生活は長くは続けられない。
自分の生活が乱れまくっている自覚もあった。
睡眠時間は3時間。ヘロヘロになりながら授業を受け、家に帰ればまたマンガに没頭。
マンガにのめり込む自分が怖くなったほどだ。
マンガをもう少しで読み終わるところで、夢を見た。
大量のマンガが「読め、読め」と迫ってきて、必死に読んでいる俺はマンガに押しつぶされ、そのマンガの山から夢斗がひょっこり顔を出し、腹を抱えて笑っている。
夢の中で夢斗にバカにされ、なんとも寝覚めの悪い朝を迎えた。
びっしょりと汗をかき、身体がべとべとして気持ち悪い。
運の悪いことに、その日は授業で発表がある日だった。
発表のことをすっかり忘れていた俺は、準備は中途半端だわ、熟睡できていないわで、発表の結果は散々なものだった。舌も回らず、カミカミで発表したものだから、教授からも「何を言っているのかわからない」と苦笑いされた。
この感覚はいつぶりだろうか。
幼き頃の自分を辿る。
……ない。
今の今まで人生で夢中になるものが見当たらなかった。
今、部屋には夢斗の部屋にあった400冊のマンガが床に直置きされている。
あり得ない。
床に物を置くこと自体、禁じているこの俺がマンガに囲まれた生活をしているとは。
この1週間、夢斗が持っていたマンガを読み耽っていた。
『ア〇のハコ』以外にも『鬼〇の刃』『あか〇噺』というマンガに夢中になっていたら、家にいるほとんどの時間をマンガに費やしていた。
飯を作るのも面倒で、いつもの朝食はトーストとコーヒーだけになった。(サラダとヨーグルトは省略)しかも、マンガを読みながら食事をしていた。
人生で一度もこんなことをしたことはない。
風呂に入っている間もマンガを持ち込んでいた。
もちろん、これも人生で一度もない。
夕食も極力簡単なものになった。
せいぜい白米を炊く程度だった。ダイニングに並ぶおかずの少なさに夢斗は驚いたようだ。
こんな状況なものだから、夢斗は「倫くんがこんなに夢中になるなら、いいよ」と言って、コンビニの総菜を買ってきてくれていた。
あいつは仲間ができたと思ったのだろう、俺がマンガに夢中になっていることを喜び、積極的に協力してくれた。
ところが、あと5冊でマンガを読み切る頃。
夢斗は「倫くんのご飯が食べたい」「倫くんのご飯が食べたいな~」と呪文のように繰り返し、自炊を促すようになってきた。
確かに、この生活は長くは続けられない。
自分の生活が乱れまくっている自覚もあった。
睡眠時間は3時間。ヘロヘロになりながら授業を受け、家に帰ればまたマンガに没頭。
マンガにのめり込む自分が怖くなったほどだ。
マンガをもう少しで読み終わるところで、夢を見た。
大量のマンガが「読め、読め」と迫ってきて、必死に読んでいる俺はマンガに押しつぶされ、そのマンガの山から夢斗がひょっこり顔を出し、腹を抱えて笑っている。
夢の中で夢斗にバカにされ、なんとも寝覚めの悪い朝を迎えた。
びっしょりと汗をかき、身体がべとべとして気持ち悪い。
運の悪いことに、その日は授業で発表がある日だった。
発表のことをすっかり忘れていた俺は、準備は中途半端だわ、熟睡できていないわで、発表の結果は散々なものだった。舌も回らず、カミカミで発表したものだから、教授からも「何を言っているのかわからない」と苦笑いされた。

