罪と幻想のアメンズ

 このアメンズっていう世界の辺境には、人間達と敵対する魔物がたくさん存在して、その魔物を討伐したり戦ったりする為に【冒険者】が居るみたいだ。

 【冒険者】の仕事は大きく分けて3つある。
 1つ、【冒険者ギルド】からの依頼を受けて討伐する。
 2つ、自分達自身で、魔物を討伐や素材を入手して、【冒険者ギルド】に持ち込んで売る。
 3つ、【冒険者ギルド】から依頼される雑用の仕事をこなす事。

 基本は、1つ目と2つ目がメインで、3つ目はおまけみたいな物で、暇があれば行うのが普通だという。
 雑用の仕事は主に、他の冒険者やパーティの雑用や荷物運び、溝掃除、ゴミ片付け、清掃、店や宿屋の雑用や清掃と言った具合だ。
 一度の雑用の仕事で貰える、賃金は決して高くは無い。
 銭貨10枚や数枚に満たない時もある。ほとんど、お手伝いみたいな物だろう。

 はっきり言って、魔物を討伐したり素材を入手して来た方が効率もいいし、その方が収入も良いからだ。
 と言っても、この情報は全部、俺と共に居て、エクシーさんにお金の話で聞いてた、イケメン男が調べて来てくれたんだけどな…。
 ちなみに彼の名前は『サトシ』って言うらしい。

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 俺達は全員で、その【冒険者】になる事にした。
 まずは、一番低いランクの【見習い冒険者】である【冒険者ランク】『G』からの。
 ギルドマスターのエクシーから【見習い冒険者】の証である、【冒険者証】と銀貨30枚を貰って、さらに今着ている、衣服をギルドマスターのエクシーに売れば、初期装備一式をくれるというので、迷わずにすぐに売った。
 エクシーは、特にエイジの衣服を気に入っていたみたいだ。

 そのエイジは、俺達のメンバーの中から、数人を選んでパーティを組み――早速、魔物討伐に向かった。
 残念ながら、この俺『シン』は、選ばれなかったが、あの血の気が多そうなエイジのパーティに加わるのは、気が引けたしな?――まあ、良しとしよう。

 俺は、残りの人達でパーティを組んで、晴れて【見習い冒険者】となった。
 人当たりが良いのか『サトシ』は、いろんな情報を集めて来てくれた。
 例えば、今の俺達の【見習い冒険者】で受けられる仕事や依頼は、一番弱い魔物の討伐がメインとなるらしい。
 と言うか、純粋に魔物自体が強くてほぼ、討伐が困難だからだという。

 雑用の仕事についても、お店や宿屋の雑用や掃除や荷物運びが基本らしい。
 報酬はかなり少なく、お手伝いか、お小遣い程度の賃金しか貰えないのだとか。

 魔物討伐は、【冒険者ギルド】からの依頼以外でも、討伐して来て良い事になっている。
 もちろん、きちんと魔物を討伐して来れば、それに似合った報酬も貰えるのだ。
 稀にレアな希少種の魔物も現れる場合もあるらしい。

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 何事にも『事前準備』は大事だ。
 魔物を討伐するにしても、雑用の仕事をするにしてもな?

 俺達のパーティメンバーを紹介して置こう。

 まずは、この俺『シン』――パーティポジションはアサシンだ。とは言っても『盗賊』何だけどな?
 武器は、体術とナイフを使う。
 所属ギルドは『盗賊ギルド』

 このアメンズの世界での【冒険者】でパーティを組む場合は『ポジション』という物を決めておく必要がある。
 『ポジション』には、アタッカー、タンク、ヒーラー、アサシン、マジシャン、ライフル、キャリーと言った具合に種類がある。

 アタッカーは、前衛で主に敵を前線で戦う。
 俺達のパーティメンバーに居る、一応はアタッカー役の、仮名『不良』こと『タクヤ』が居る。
 名前は、自己紹介で分かった。
 武器は、片手剣のロングソード。
 所属ギルドは『闇騎士ギルド』だ。

 マジシャンは、後衛と前衛のサポートと、魔法による遠距離攻撃を行う。
 引っ込み思案の女の子の『リカ』
 武器は、マジシャンステッキによる遠距離魔法。
 所属ギルドは『魔法使いギルド』

 タンクは、前衛で敵の攻撃を受けたりして、仲間の壁役もこなすんだけど、
 大柄で体格も良い男の『リュウ』
 武器は、戦士の太刀、大振りの大剣で攻撃力や耐久性は高いが、その分重さもあり隙もでかい。
 タンク兼アタッカーでもある、初期装備一式だけでは、防御力に難がある為だ。
 所属ギルドは『戦闘ギルド』

 ライフルは、射撃攻撃や射撃武器による遠距離攻撃や投擲(とうてき)を駆使して、味方を援護したり支援したりがメインだ。
 赤い髪が特長の元気で明るい女の子の『シア』
 武器は、基本的に弓矢を使う。近距離や敵が接近して来た時は、ナイフを使う。
 ライフルと言っても、銃を使う訳じゃないが、熟練した人によっては銃を使う人も居るようだ。
 最初や初心者や素人は、弓矢が基本らしい。
 所属ギルドは『狩人ギルド』

 最後にヒーラーは、神官や僧侶がやるポジションである。回復魔法や回復薬を作ったりで、仲間のサポートを行う。基本は後衛を行うのだが、俺達はまだまだ駆け出しの初心者の【見習い冒険者】なので、ヒーラー役にも、前衛もやって貰っているのが、実状だ。
 茶髪の爽やかイケメン男の『サトシ』である。
 一応、この【見習い冒険者】パーティメンバーのリーダーもやって貰っている。
 武器は、神官用ロッド。
 所属ギルドは『神官ギルド』

 以上だ、ちなみにキャリーというポジションもあるが、キャリーは基本的に、雑用の仕事で、主に荷物運びがメインとなる。


 『所属ギルド』とは、【冒険者】になる為には、必ず入る必要があるギルドで、【冒険者ギルド】とは別に存在する物だ。
 さっきの俺達が所属しているギルドみたく、あらゆるギルドが存在していて、
 例えば、俺が所属している『盗賊ギルド』は、盗賊なので、あまり戦闘には不向きなイメージだが、暗殺系のスキルを扱っているのもある為、アサシンの『ポジション』にマッチしている。
 まあ、こんな感じだ。

 みんなで話し合って、俺はアサシンの『ポジション』なので『盗賊ギルド』
 リーダー兼ヒーラーの『サトシ』は、ヒーラーとの相性が良い『神官ギルド』に。
 タンク役の『リュウ』は、タンクとの相性が良い『戦闘ギルド』に。
 マジシャン役の『リカ』のマジシャンとの相性が良い『魔法使いギルド』に。
 ライフル役の『シア』は、後方支援をメインにやりたいと申し出たので、ライフル役との相性が良い『狩人ギルド』に。
 それぞれのギルドに入った。

 一応はアタッカー役の『不良』こと『タクヤ』は、アタッカー役との相性が良い『戦士ギルド』に入らずに『闇騎士ギルド』に入った。
 理由は「その方がカッコいいから」らしい。
 子供ぽいというか、まあでもアタッカー役もちゃんとやるらしいし、良しとするか。

 他にも『雑用ギルド』なんて物まであるらしいが、今のところはこんな感じだろう。

 『所属ギルド』に加盟するにも、お金がかかる。大体、銀貨10枚。もちろん一人当たりだ。

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 この世界ことアメンズと、呼ばれている、俺達のように、この世界にいつの間にか居たりした者達は、別名で『罪人』とも呼ばれているらしい。
 理由は、前の世界で『罪』を犯したから。
 その『罪』の内容は、分からない。
 ギルドマスターのエクシーさんからは、自分達の力で調べなさいと、言われたが、まあ、そのうち分かるだろ?
 アメンズと呼ばれている理由は、文字通りの『償い』の世界と呼ばれているらしい。
 一体何に対する『償い』なのかも分からない。

 町の名前が『ビギナーの町』なのは、別名で『始まりの町』または『初心者の町』とも呼ばれているからだとか。

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 そんなこんなで、俺達は【冒険者】としても、お金を稼がないとダメだと、話し合いの結果に決めて、『ビギナーの町』の外へと、初の魔物討伐へと向かう。
 事前準備の際に『神官ギルド』の所有する『教会』で、これまでの行いを懺悔(ざんげ)すると、一日に一度だけ、3日前のからやり直せるという、復活を行えるのだとか。
 俺達は、リーダーの『サトシ』を筆頭に、その行いをした。

「人々の守り神シヴァ様、私達は自らの行いに対して懺悔(ざんげ)します――私達にやり直す機会をお与え下さい」

 何とか懺悔(ざんげ)の儀式的な物は成功して、やり直しの『加護』も貰った。
 この『やり直し』の『加護』は3日前に戻るということが可能だという代物らしいが、必ずしも成功する訳ではない、二分の一か三分の一くらいの確率。
 ちなみに、人によっては成功しない者も居るらしい。
 今回は、全員等しく貰えたがな。

 戻った3日間の間は、この『加護』を再び使用するのは不可能。3日に一度だけ、成功しない者も居る。成功する人でも成功しない時がある。
 一度の懺悔(ざんげ)に、銭貨10枚かかる。

「さあ、みんな行こうか?」
「ああ」
「やっとかよ?」
「気合い入れよか?」
「が、頑張ります」
「よーし」

 俺達は、『教会』を出て、『ビギナーの町』の門番に【見習い冒険者】の冒険者証を見せて、森の中に、初の魔物討伐に向かうのだった。