「お前がオデット姫だと思い、誓いを立てたのは私の最愛の娘。オディールだ」
「……オディール……」
「ハッハッハッ。最も間違えるにも無理はない。なにしろオディールは、オデットの影より生み出されし産物。言わばよく似た、人形みたいな者だからな」
不意にオディールと目が合うと、彼女は悔やむ表情をし、見られることが辛そうに顔を背けていました。
顔を背ける彼女の悲しげな表情を目にし、ジークの胸にあったオデットへの想いは、言いようのない罪悪感によって影を落とすのでした。
やがてオディールの哀しい瞳が何かを告げるかのように、轟く大落雷とともに、世界のすべてが真っ白な光に染まり上がります。
眩しさに瞬時に目を伏せたジークでしたが、再び目を開けたときには、すでに会場のどこにも彼女の姿はありませんでした。
大広間の扉が荒々しく開け放たれ、夜風に激しく靡くカーテンを目にした時、ジークはあの漆黒のドレスを纏ったオデットが、魔王の手によって連れ去られたのだと確心するのでした。
(オデット……!)
一人でオデットの元へ向かおうとするジークでしたが、背後から痛ましげに苦しむ母親の声が聞こえてきました。
「ジーク……! どこへ行くというのです!」
その声に振り返ると、手で目を押さえて苦痛に耐える母の姿がありました。
「……オディール……」
「ハッハッハッ。最も間違えるにも無理はない。なにしろオディールは、オデットの影より生み出されし産物。言わばよく似た、人形みたいな者だからな」
不意にオディールと目が合うと、彼女は悔やむ表情をし、見られることが辛そうに顔を背けていました。
顔を背ける彼女の悲しげな表情を目にし、ジークの胸にあったオデットへの想いは、言いようのない罪悪感によって影を落とすのでした。
やがてオディールの哀しい瞳が何かを告げるかのように、轟く大落雷とともに、世界のすべてが真っ白な光に染まり上がります。
眩しさに瞬時に目を伏せたジークでしたが、再び目を開けたときには、すでに会場のどこにも彼女の姿はありませんでした。
大広間の扉が荒々しく開け放たれ、夜風に激しく靡くカーテンを目にした時、ジークはあの漆黒のドレスを纏ったオデットが、魔王の手によって連れ去られたのだと確心するのでした。
(オデット……!)
一人でオデットの元へ向かおうとするジークでしたが、背後から痛ましげに苦しむ母親の声が聞こえてきました。
「ジーク……! どこへ行くというのです!」
その声に振り返ると、手で目を押さえて苦痛に耐える母の姿がありました。



