僕、佐々木いつきは、悠せんぱいと文化祭実行委員会終わって一緒に帰っていた。
「もう文化祭まで二週間だってー。時の流れは早いんだねぇ~」
「もう夏になってきたもんね」
「ほんっと!最近暑すぎてヤバいよぉ~」
「そうだね。お互い、熱中症には気を付けよう!」
「うん!」
手で扇ぎながら、帰り道を歩く。
今日はやることが少なく、委員会が早く終わったので、ショッピングモールに来たのだ!
それと、シマエナガのグッズがまたなんか新しいのが出た!って、とても喜びながら悠せんぱいに誘われたので、それを一緒に見に行くことに。
店内に入ると、とても爽やかな冷気が漂ってきて、さっきまでの暑さが飛んでいったかのように思えた。
「本日 7月7日は七夕です。当館では、ニ階 特設会場におきまして「七夕・短冊飾りコーナー」を設置しており、会場には自由に願い事を書いていただけます。……」
「え!そーだっ!今日七夕じゃんっ!!」
ふいに聞こえてきた店内アナウンスにとてもテンションが上がり、悠せんぱいの腕を掴んで二階へ行く。
「ちょっ、そんなに急いだら転ぶって!」
そういいつつも、嬉しそうな悠せんぱいに
「転ばないから大丈夫でーす!」
と笑い返した。
「ねぇねぇ、悠せんぱい!」
「うん?」
「悠せんぱいだったら、短冊になんてお願い事書くの?」
「うーん……これからも好きなものを大切にできますように、と」
「と……?」
「僕が大切にしたい人たちが、これからも幸せでありますように……って書くかな」
「うん!めっちゃいいじゃぁ~ん!」
悠せんぱいの願いを聞いて、うんうん!と僕は強く頷く。
やっぱり、人は誰かと手を取り合わないと生きていけないもんね!
周りの人も、自分も、自分の大切な人たちも、みんなが幸せで、元気で、これからもたくさん笑顔でいて欲しいし!!
悠せんぱいに勝手にシンパシーを感じてしまい、とてもニコニコしていたら、そんな僕の顔を見て、めっちゃ笑ってるね と言いたげに微笑む悠せんぱいが、
「いっちーは何書こうとしてるの?」
「僕はねぇ……!」
と聞いてきたので自慢げに腕を組み、
「これからも自分らしく生きれますように!」
「あと!これからも世界中のみんなが笑顔で、たくさん笑って幸せで!自分らしくあれますようにーっ!!って書くかな!」
って高らかに叫んだ。
「うん!いっちーらしくて、めっちゃ良いと思う!」
僕の言葉を聞いた悠せんぱいが笑顔になった。早速、僕の願いが叶って嬉しくなり、僕も笑顔になる。
本当に笑顔は不思議だよねぇ〜。
誰かが笑顔になると、自分も笑顔になっちゃうんだから!これからもたくさん笑って、誰かに幸せを半分こーーいや、誰かと笑うから、笑いあった人数の倍になっちゃうか!笑
だから、たっくさんこれからも笑ってみんなと共有して生きていきたいよね!
「ありがとう!!悠せんぱいのも、悠せんぱいらしくて、めちゃくちゃ良いと思うっ!!」
また二人で笑い合った。
「……よーうーにぃーっ、とっ!」
短冊に願い事を書き終えたあと、本日の主役のシマエナガへと悠せんぱいの道案内で向かった。
悠せんぱいからは、シマエナガの新しい商品みたいなのが売られているって聞いていたけど、どんなのが売られてるんだろ?悠せんぱいに聞いてみよっ!
「ところで悠せんぱい!」
「んー?」
「今日、新しいのが発売されるって言ってたけど、何が発売されるの?」
「今日はね、新しいガチャガチャが出ててさ!丸くて小さいぬいぐるみなんだよね!」
「今度はガチャガチャなんだ!」
ガチャガチャなら安いし僕も引いてみようかな!シマエナガ、めっちゃかわいいもんね!
「そうなんだよね!……あっ、あった!」
そう言い、悠せんぱいは僕の腕を掴み、ガチャガチャに向かって走り出した。僕は転ばないように歩幅を合わせる。
「やっぱりかわいいっ……!!!!」
ガチャガチャを見て小さく叫び、すぐさまお金を投入して嬉しそうにガチャガチャを回していた。
この感じだと、全キャラ制覇するまで回しそうだよ。たくさんお金使わないか、見張ってないと!
悠せんぱいは好きなものになると、本当に小学一年生みたいにはしゃぎ回るもんね。そういう可愛いところも好きだけど!
「っ……!!見て!これ!!」
勢いよくこっちに振り向いた悠せんぱいは一個のガチャガチャのカプセルを見せてきた。
「一番欲しかったやつ!!!」
「え!一発取り!?すごいじゃん!」
丁寧にカプセルを開け、中身を取り出す。
「かわいいぃー……」
つぶらな瞳で悠せんぱいとシマエナガが向き合っていた。その光景がとても幸せすぎてスマホを手にし、パシャと写真を撮った。
今日はめっちゃ幸せな日かもしれないっ!!
「僕もガチャガチャ回す〜!」
僕も悠せんぱいの隣に行き、ガチャガチャを回した。
シマエナガって、よく見たら もちたん。に似ているよね!つぶらな瞳とか、体が白いところとか!
今まで もちたん。しか目が無かったけど、シマエナガもこんなに可愛いんだなぁ〜!最高っ!
その後も悠せんぱいが何回か回して、ショッピングモールを後にした。
嬉しすぎて鼻歌でも歌いそうになるくらい満足した悠せんぱいと帰る。
「いやぁ〜!今日はとっても幸せだったぁ〜!!」
大きく背伸びをしながら僕は声に出した。
「可愛いシマエナガがたっくさん取れて本当に最高だったっ!!」
悠せんぱいもとても笑顔で、僕まで笑顔になる。
そこでさっき撮った悠せんぱいとシマエナガの写真をこっそり眺める。
僕は悠せんぱいのことが……。
「い、つき……?」
名前を呼ばれ、声のした方を向く。
深く帽子を被っていて顔が見えていないけれど、その人が誰なのかすぐ分かった。ふいに背筋が凍る。
「おかあ……さ……」
僕が声を出した瞬間、目の前にいるお母さんの顔が険しくなる。僕の途切れ途切れの声を遮ってお母さんが僕を怒鳴りつけた。
「あなた、ここでなにしているの?」
「ぁっ……」
何か言わないと……。こういうときって、"普通"の親子なら、なんていうんだろう。どうしよう……。
悠せんぱいがこっち見てる。なにか言わないと、なにか言わないと、なにか……っ。
「いつきさんと学校帰り、一緒に買い物しに来たんですよ」
「あたしはいつきに聞いてるんです」
悠せんぱいがお母さんに丁寧に説明する。でも構わずにお母さんは僕をまっすぐに見ている。
「ぇ……っと」
下を向いてしまう。
どうしよう、なんて言えばいいんだっけ、なんて……。
「ねぇ、あなた聞いてr……」
「すみません!僕たち急いでるんでっ!!」
お母さんの言葉を聞かずに、悠せんぱいは僕の手を掴んでこの場を去っていったんだ。
「……」
「……」
沈黙が続く中、悠せんぱいは僕の手をキツく掴んだまま近くの公園に入った。ベンチに座っても悠せんぱいは手を解かなかった。
「いっちー」
「……」
悠せんぱいはまっすぐ僕を見ている。でも僕は、さっきのボクを見られたことがどうしても嫌で、顔を合わせられない。
知られたくなかったな、悠せんぱいにだけは……。
「なにかあるなら……」
「っ!何もないからっ!!」
ほら、僕は今、優しいせんぱいを傷付けている。
「ごめん、今は一人になりたいから」
僕はベンチを立ち、顔を合わせないように、見られないように公園を去った。
公園を出た後、今何時だろ。と思い、スマホを確認すると、顔認証でロックが解除され、悠せんぱいとシマエナガが映し出された。
さっきまで、こんなに幸せだったのになぁ……。
「っ……、っ」
隠し事してたんだから、当然か……。
「悠せんぱいっ……」
本当のボクは、こんなに、こんなに弱くて、脆いんだってこと。
「はぁー……っ」
自分らしさって、本当になんなんだろうね……。
「もう文化祭まで二週間だってー。時の流れは早いんだねぇ~」
「もう夏になってきたもんね」
「ほんっと!最近暑すぎてヤバいよぉ~」
「そうだね。お互い、熱中症には気を付けよう!」
「うん!」
手で扇ぎながら、帰り道を歩く。
今日はやることが少なく、委員会が早く終わったので、ショッピングモールに来たのだ!
それと、シマエナガのグッズがまたなんか新しいのが出た!って、とても喜びながら悠せんぱいに誘われたので、それを一緒に見に行くことに。
店内に入ると、とても爽やかな冷気が漂ってきて、さっきまでの暑さが飛んでいったかのように思えた。
「本日 7月7日は七夕です。当館では、ニ階 特設会場におきまして「七夕・短冊飾りコーナー」を設置しており、会場には自由に願い事を書いていただけます。……」
「え!そーだっ!今日七夕じゃんっ!!」
ふいに聞こえてきた店内アナウンスにとてもテンションが上がり、悠せんぱいの腕を掴んで二階へ行く。
「ちょっ、そんなに急いだら転ぶって!」
そういいつつも、嬉しそうな悠せんぱいに
「転ばないから大丈夫でーす!」
と笑い返した。
「ねぇねぇ、悠せんぱい!」
「うん?」
「悠せんぱいだったら、短冊になんてお願い事書くの?」
「うーん……これからも好きなものを大切にできますように、と」
「と……?」
「僕が大切にしたい人たちが、これからも幸せでありますように……って書くかな」
「うん!めっちゃいいじゃぁ~ん!」
悠せんぱいの願いを聞いて、うんうん!と僕は強く頷く。
やっぱり、人は誰かと手を取り合わないと生きていけないもんね!
周りの人も、自分も、自分の大切な人たちも、みんなが幸せで、元気で、これからもたくさん笑顔でいて欲しいし!!
悠せんぱいに勝手にシンパシーを感じてしまい、とてもニコニコしていたら、そんな僕の顔を見て、めっちゃ笑ってるね と言いたげに微笑む悠せんぱいが、
「いっちーは何書こうとしてるの?」
「僕はねぇ……!」
と聞いてきたので自慢げに腕を組み、
「これからも自分らしく生きれますように!」
「あと!これからも世界中のみんなが笑顔で、たくさん笑って幸せで!自分らしくあれますようにーっ!!って書くかな!」
って高らかに叫んだ。
「うん!いっちーらしくて、めっちゃ良いと思う!」
僕の言葉を聞いた悠せんぱいが笑顔になった。早速、僕の願いが叶って嬉しくなり、僕も笑顔になる。
本当に笑顔は不思議だよねぇ〜。
誰かが笑顔になると、自分も笑顔になっちゃうんだから!これからもたくさん笑って、誰かに幸せを半分こーーいや、誰かと笑うから、笑いあった人数の倍になっちゃうか!笑
だから、たっくさんこれからも笑ってみんなと共有して生きていきたいよね!
「ありがとう!!悠せんぱいのも、悠せんぱいらしくて、めちゃくちゃ良いと思うっ!!」
また二人で笑い合った。
「……よーうーにぃーっ、とっ!」
短冊に願い事を書き終えたあと、本日の主役のシマエナガへと悠せんぱいの道案内で向かった。
悠せんぱいからは、シマエナガの新しい商品みたいなのが売られているって聞いていたけど、どんなのが売られてるんだろ?悠せんぱいに聞いてみよっ!
「ところで悠せんぱい!」
「んー?」
「今日、新しいのが発売されるって言ってたけど、何が発売されるの?」
「今日はね、新しいガチャガチャが出ててさ!丸くて小さいぬいぐるみなんだよね!」
「今度はガチャガチャなんだ!」
ガチャガチャなら安いし僕も引いてみようかな!シマエナガ、めっちゃかわいいもんね!
「そうなんだよね!……あっ、あった!」
そう言い、悠せんぱいは僕の腕を掴み、ガチャガチャに向かって走り出した。僕は転ばないように歩幅を合わせる。
「やっぱりかわいいっ……!!!!」
ガチャガチャを見て小さく叫び、すぐさまお金を投入して嬉しそうにガチャガチャを回していた。
この感じだと、全キャラ制覇するまで回しそうだよ。たくさんお金使わないか、見張ってないと!
悠せんぱいは好きなものになると、本当に小学一年生みたいにはしゃぎ回るもんね。そういう可愛いところも好きだけど!
「っ……!!見て!これ!!」
勢いよくこっちに振り向いた悠せんぱいは一個のガチャガチャのカプセルを見せてきた。
「一番欲しかったやつ!!!」
「え!一発取り!?すごいじゃん!」
丁寧にカプセルを開け、中身を取り出す。
「かわいいぃー……」
つぶらな瞳で悠せんぱいとシマエナガが向き合っていた。その光景がとても幸せすぎてスマホを手にし、パシャと写真を撮った。
今日はめっちゃ幸せな日かもしれないっ!!
「僕もガチャガチャ回す〜!」
僕も悠せんぱいの隣に行き、ガチャガチャを回した。
シマエナガって、よく見たら もちたん。に似ているよね!つぶらな瞳とか、体が白いところとか!
今まで もちたん。しか目が無かったけど、シマエナガもこんなに可愛いんだなぁ〜!最高っ!
その後も悠せんぱいが何回か回して、ショッピングモールを後にした。
嬉しすぎて鼻歌でも歌いそうになるくらい満足した悠せんぱいと帰る。
「いやぁ〜!今日はとっても幸せだったぁ〜!!」
大きく背伸びをしながら僕は声に出した。
「可愛いシマエナガがたっくさん取れて本当に最高だったっ!!」
悠せんぱいもとても笑顔で、僕まで笑顔になる。
そこでさっき撮った悠せんぱいとシマエナガの写真をこっそり眺める。
僕は悠せんぱいのことが……。
「い、つき……?」
名前を呼ばれ、声のした方を向く。
深く帽子を被っていて顔が見えていないけれど、その人が誰なのかすぐ分かった。ふいに背筋が凍る。
「おかあ……さ……」
僕が声を出した瞬間、目の前にいるお母さんの顔が険しくなる。僕の途切れ途切れの声を遮ってお母さんが僕を怒鳴りつけた。
「あなた、ここでなにしているの?」
「ぁっ……」
何か言わないと……。こういうときって、"普通"の親子なら、なんていうんだろう。どうしよう……。
悠せんぱいがこっち見てる。なにか言わないと、なにか言わないと、なにか……っ。
「いつきさんと学校帰り、一緒に買い物しに来たんですよ」
「あたしはいつきに聞いてるんです」
悠せんぱいがお母さんに丁寧に説明する。でも構わずにお母さんは僕をまっすぐに見ている。
「ぇ……っと」
下を向いてしまう。
どうしよう、なんて言えばいいんだっけ、なんて……。
「ねぇ、あなた聞いてr……」
「すみません!僕たち急いでるんでっ!!」
お母さんの言葉を聞かずに、悠せんぱいは僕の手を掴んでこの場を去っていったんだ。
「……」
「……」
沈黙が続く中、悠せんぱいは僕の手をキツく掴んだまま近くの公園に入った。ベンチに座っても悠せんぱいは手を解かなかった。
「いっちー」
「……」
悠せんぱいはまっすぐ僕を見ている。でも僕は、さっきのボクを見られたことがどうしても嫌で、顔を合わせられない。
知られたくなかったな、悠せんぱいにだけは……。
「なにかあるなら……」
「っ!何もないからっ!!」
ほら、僕は今、優しいせんぱいを傷付けている。
「ごめん、今は一人になりたいから」
僕はベンチを立ち、顔を合わせないように、見られないように公園を去った。
公園を出た後、今何時だろ。と思い、スマホを確認すると、顔認証でロックが解除され、悠せんぱいとシマエナガが映し出された。
さっきまで、こんなに幸せだったのになぁ……。
「っ……、っ」
隠し事してたんだから、当然か……。
「悠せんぱいっ……」
本当のボクは、こんなに、こんなに弱くて、脆いんだってこと。
「はぁー……っ」
自分らしさって、本当になんなんだろうね……。


