サトラレ体質の俺は好きバレしたら終わるので友達ポジション死守します

 それぞれのチームの打ち合わせも終わって、部活に行く奴らはあわただしく出て行った。俺は今日も夜にバイト。駅へ向かう下校中、当然みたいにまた陽翔が俺の後をついて来た。
「ねー、俺、アイス奢るから一緒に食べ行こ?」
「なんで? 奢らなくていいって」
「昨日俺のせいで、陽翔の服に卵ついた」
「いいって……。でもアイスは食べたい」
 それでそのまま駅前のアイスクリームショップに行った。ショーケースの中、色とりどりに並ぶアイスを二人で眺めて、新しいフレーバーも出ているからついつい迷ってしまう。
「望、迷ってる?」
「うん」
 陽翔がまたがしって俺の肩に腕を引っかけて来た。でかい奴って自分より小さい奴を肘置きにしがちだよな……。重たいよ。
(いつも通りチョコミントにするべきか、限定のシャインマスカットにすべきか……)
「うーん。じゃあチョコミント」
「俺はこの限定のシャインマスカットにする!」
「あー、やっぱそっちもいいよね? チョコミントとシャインマスカットで迷ってたんだ
」
 受け取って開いていた席に座ったら、陽翔は俺にマイクを向けるようにアイスを差し出してきた。
「望が先一口食べていいよ」
「えー、悪いよ」
「いいから。これ食べたかったんでしょ?」
 きょろきょろしすぎて二つで迷ってたのがバレてたみたい。恥ずいけど、俺は遠慮なく一口貰うことにした。
「美味しい! じゃあこっちも食べていいよ」
「ありがと」
 長い睫毛を伏せて屈んでアイスを食べる。陽翔はこんな仕草一つとっても格好が良くて……。じっと顔をみてたら目が合った。
「日曜日、どこ行くか話さない?」
「あ……、うん」
 人と仲良くなるのって、一瞬なんだな。すっかりこいつの隣を歩くのが嫌じゃない。
(ポジモンマジックに嵌ったみたい)