見えない方程式



「あっ、心音〜!」

次の日。

心音が登校していると、後ろから小走りでやって来た玲亜が隣に並んできた。

「わ、おはよう」

「おはよ〜。思えば、こうして偶然あることないね〜」

「たしかに……そうかも!2年生に上がってからは初めてじゃない?」

「そういえばね!瀬那とも合流出来ればな〜、3人で登校出来るのに」

瀬那。

その名前が出た瞬間、心音の背筋がぴんと伸びる。

「…そ、そうだね」

返事が一拍遅れてしまったことに、玲亜は気づいたのか気づいていないのか深掘りしなかった。

「うん!あ、ねぇねぇ〜、心音さ――」

そして話題は、玲亜によって移り変わったのだった。