――「え、どうしたの?」
だが洗面所で続けて制服からラフな部屋着に着替え、リビングに戻った心音は、神妙というか決意に満ち満ちた顔で微動だにしていない妹を目撃し、さすがにそうたずねた。
「いや……あの、さ。心音、今から外に散歩しに行こうよ」
予想の斜め上どころか完全に予想外のことを言われ、心音は返事が出来なかった。
しかし愛音にとって、散歩はもう決定事項らしい。
「いいよね、うん。ほら、行こ行こ」
「あ、うん……?」
完全に愛音のペースだ。
それによく見れば、彼女は制服を着たままだった。
心音は部屋着じゃないと言ってもギリギリ嘘を見破られない部屋着に着替えたことが、救いだっただろう。


