恋人のやり方がわからない

「成瀬、今日も」
「いいよ」
 次の日も、私たちは二人並んで昇降口を出ました。
 相変わらず、今日も無言。ですが……。
 コンビニ……、
 小学校……、
 二個目のコンビニ……、
 コインランドリー……、
 T字路……。
 今日も、終わってしまう……。
 ……。
 終わってしまう。
 ……嫌かも。
「あのさ」
 気づけば声が出ていました。
「向こうに公園があるんだけど、よければ寄ってかない……?」
 気づけば五十嵐くんの家とは反対の方向を指差していました。
 五十嵐くんは小さく目を見開くと、「いいのか?」と小さく聞き返してきました。
「いいよ」
 私は答えました。
 指と声が、微妙に震えていました。