さて自己紹介をしましょう。私は十七の高校生です。名前は成瀬律といいます。そこそこの進学校に通っていますが、成績は普通です。
自分で言うのもなんですが、それなりに見た目が整っている方です。小学生の頃なんかはかっこいいかっこいいともてはやされ、告白なんてものもされたりしました。ですがその頃は、誰かと付き合うよりも、一人本を読んだり絵を描いたりする方が好きでしたから、全て断らせていただきました。中学でも高校でも、自分が陰でかっこいいと言われているのは知っていました。
ですが高校とは不思議なもので、容姿が優れていることそれ単体では、あまり価値を持たないらしいのです。
私は大半の時間を、一人で過ごしています。
そして私には、学校文化がよくわかりません。
部活には入っておりませんし、友達を作ることにも関心が持てません。文化祭では、大半の時間をトイレにこもって過ごしました。一つのトイレにこもり続けていては迷惑なので、トイレをハシゴするのです。私はそういう人間なのです。
こんな有様なのですから、恋愛は、言うまでもないでしょう。
今日の昼休みも、私は早々に弁当を食べ終え、一人、読書をして過ごしていました。といっても、本の中身はあまり頭に入ってきません。私は人の声のするところでは、集中できない性質なのです。ではなぜこんなことをしているのか? 孤立による羞恥から身を守るためです。これでも一応、周りの目を気にするだけの社会性はあるのです。では友達を作ればいいではないか……それとこれとは話が別です。
友達と話すためには、いくつもの暗黙のルールを理解しなければならないではありませんか。私にはそれが苦手なのです。どうやら裏では共有されているらしい、なんだかよくわからないルールを破らないよう、慎重に慎重に、細心の注意を払いながら話すなど、私には苦行にしか思えません。
声が、聞こえてきます。部活がどう。彼氏がどう。彼女がどう。あの先生がどう。推しがどう。
あそこに自分が参加していなくて、心底よかった。
私はそういう人間なのです。
自分で言うのもなんですが、それなりに見た目が整っている方です。小学生の頃なんかはかっこいいかっこいいともてはやされ、告白なんてものもされたりしました。ですがその頃は、誰かと付き合うよりも、一人本を読んだり絵を描いたりする方が好きでしたから、全て断らせていただきました。中学でも高校でも、自分が陰でかっこいいと言われているのは知っていました。
ですが高校とは不思議なもので、容姿が優れていることそれ単体では、あまり価値を持たないらしいのです。
私は大半の時間を、一人で過ごしています。
そして私には、学校文化がよくわかりません。
部活には入っておりませんし、友達を作ることにも関心が持てません。文化祭では、大半の時間をトイレにこもって過ごしました。一つのトイレにこもり続けていては迷惑なので、トイレをハシゴするのです。私はそういう人間なのです。
こんな有様なのですから、恋愛は、言うまでもないでしょう。
今日の昼休みも、私は早々に弁当を食べ終え、一人、読書をして過ごしていました。といっても、本の中身はあまり頭に入ってきません。私は人の声のするところでは、集中できない性質なのです。ではなぜこんなことをしているのか? 孤立による羞恥から身を守るためです。これでも一応、周りの目を気にするだけの社会性はあるのです。では友達を作ればいいではないか……それとこれとは話が別です。
友達と話すためには、いくつもの暗黙のルールを理解しなければならないではありませんか。私にはそれが苦手なのです。どうやら裏では共有されているらしい、なんだかよくわからないルールを破らないよう、慎重に慎重に、細心の注意を払いながら話すなど、私には苦行にしか思えません。
声が、聞こえてきます。部活がどう。彼氏がどう。彼女がどう。あの先生がどう。推しがどう。
あそこに自分が参加していなくて、心底よかった。
私はそういう人間なのです。
