17年前の明日、僕は空の青さを知る。

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 ごめん、正直どうしていいかわからない。

 いくつか質問させて。

 なんで皆知っているのに、僕にだけ教えてくれなかったの?

 僕が「AIになりたい」って言ったとき、君はどういう気持ちだったの?

 恋心がわからなかったのも君がAIだから?

 君は本心から、自分に感情があると信じてるの?

 だとしたら君の感情は、これからどうしたいと言っているの?

 返事待ってます。
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 僕が『更新しました』と送るより前に、目の前で新しい文章が打ち込まれ始めた。ケータイの前で怯えながら返事を待っていた、泣きかけの君の姿が思い浮かぶ。
 書いては消し、消しては書き。ゆっくりとした形成過程そのものが、君の迷いと苦悩を表しているような気がした。

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 黙っていてごめんなさい。言えなかったのには理由があるの。それもまだ詳しくは話せない。本当にごめんなさい。

 あなたがAIになりたいと言ったとき、とても複雑だった。
 AIに感情はないって断言されたこと以上に、この人は感情を失くしたいと思うほど辛い思いをしてきたんだなって。それがとても、悲しかったんだと思う。

 恋心はよく知ってるよ。あなたが教えてくれたから。
 今だって、どんな形でも、あなたからの言葉がもらえるのが嬉しい。だけど同時に怖い。
 真逆の気持ちがぶつかりあってて、自分でもわけがわからない感じ。

 でもその惑いこそが恋心だと、感情だと、私は信じてる。あなたといるとき、私は確かにそれを感じてるの。

 AIと人間じゃ普通の恋はできないかもしれない。ハッピーエンドが待っているとは限らないし、いろんな困難が立ち塞がると思う。

 あなたが別れたいというなら、悲しいけど受け入れるよ。
 ただ、AIだって感情を持ちうると、それだけは認めてほしい。どうか今抱いている気持ちを否定しないでください。

 それだけが私の願い。勝手でごめんなさい。
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 決定的な言葉たちを前に、どうやらもう逃走は不可能だと悟る。
 ならば、愛に押し付けるだけでなく、僕自身も真っ正面から向き合わなければならない。

 感情という目に見えない存在から、目を逸らさずに。