いつもの笑顔の裏側で

マンション最上階。
錆びかけた鉄製のフェンスの向こう側は、私の足が辛うじて乗るくらいの狭いコンクリートの縁
しかなかった。

背中をそっとフェンスへ預ける。
夜の風は思ったより冷たくて、私の服を容赦なく揺らした,見下ろすといつも通っていた通学路や職員室だろうか,まだ学校にあかりが灯っている
あの光の数々に私の居場所はどこにもない。
朝になれば、またあの息の詰まるような朝が来る。

「••••もう,いいかな,」

小さく呟いた声は風にかき消されていく
私は目を閉じて、ただ重力に身を任せるように一歩
後ろへ足を投げ出した。

凄まじい風の音が耳元を殴り、身体が宙に浮き視界が反転する,心臓が跳ね上がる、地面が迫る恐怖でもそれ以上の解放感が私を包み込んだ

ーーこれで,やっと終わらせられるーー

そう思った瞬間だった。