イケメンを観察していたら好きになってしまいました

「あのノートある?」
 しばらく抱き合った後、杉浦が口を開いた。
 俺は机の中からノートを出し、杉浦に渡す。
 パラパラめくり、「だからさ、肝心な事が書いてないんだよ、坂本」
「何がダメなんだよ。もうノート一冊終わるくらい書いたのに…」
「わからない?」
「わかんねーよ」
「仕方ないなぁ」
 
 杉浦がノートにかく。

『坂本が好き』

「俺の観察してたんだよね。俺の好きな人。坂本だから。気づかない?ずっとアピールしてたのに。ずっと坂本の事が好きだったよ」
 しまった。
 俺は猛烈に後悔した。
 杉浦のことが好きだと気づいて、美咲に嫉妬して。杉浦の気持ちを無理やり引っ張ってしまった。
 美咲は杉浦の事が好きなのに。大事な妹なのに。
 好きになっては行けない人を好きになってしまった。 
 これは、叶えてはいけない恋なのに。

「ごめん…。お前にはもっと相応しい子がいる。俺じゃなくて…。だから、ごめん」
 
 杉浦の手を解き、淡々と伝えた。
 ごめん、杉浦。