閉鎖生態系ver.2.0

 欲しいものは、欲しいと言っていい。
 そんな単純な事に気づくまで、随分と時間が掛かってしまった。
 特に用がなくても、部活帰りに寄って少し話をして欲しい。
 勇気を出し伝えると、彼は二つ返事で了承した。
 あまりの呆気なさに開いた口が塞がらず、彼は不思議そうな顔をした。
 もっと早くこうすれば良かった。
 それから、彼への「お願い」が増えた。

 週一回は私と昼食を共にして欲しい。
 休日、どこへ誰と行くか教えて欲しい。
 メッセージはその日のうちに返して欲しい。

 彼が難色を示す事もあったが、私が不安そうにすると、最後には了承してくれた。
 無理を言っている自覚はある。
 だから、彼が約束を守ってくれたときは、毎回感謝の気持ちを伝えた。

 このまま上手くいくと思っていた。

 しかし人生というものは、幸運の次に不幸が訪れる。