星と塵

輝いている奴には必ず輝くためのスタンドがいるゴミみたいな奴がいるから輝く
人の手に届かないものは穢される対象がいないからずっと綺麗なままだ、月なんて一生綺麗だろう。
ああやって女子に囲まれている男も俺という底辺がいるから輝いていると言っても過言ではない俺はあの輝きが大嫌いだ表面上は綺麗でも内側はドロドロで決して人が触れて良いものではないから
昔学校に来ているだけでいじめられたことがある、家が貧乏だった訳でもないしそいつらに何かしたわけでもないただ単に俺という存在が汚くて醜かったんだろうそれに気づくことはそう遅くはなかった
 どうして顔が整っていて女子にウケが良かったら位が高いのだろうどうして勉強ばっかりしていて俯いてるやつは位も低く嫌われるのだろう
考えれば考えるほどバカバカしい問題だ
今日もそんなやつを横目に1日を過ごす

(実験道具を持っていけとか雑用かよ)
もっと他の人がいただろうがよ
ドンッ
ぶつかった勢いで実験道具を落としてしまった…
なんでこんなにもついていないのだろう
「ちゃんと前見な?」
は?ぶつかってきて謝罪なしに注意…?
「すみません、以後気をつけますね」
苦笑いを相手に飛ばして階段を上った
つくづく思うがこんなやつは大嫌いだ、元はと言えばスマホ見ていた向こうが悪いのでは?
「あーまじでクソ」
誰にも聞こえてはいないだろうそう願うしかなかった
教室までも遠いし休み時間とかの概念ないだろ
ガラガラと教室の扉を開けた
うげ、さっきぶつかった人いるじゃん、、、
ん?待てよえ、教室が同じってことは…

はー、まじでこんな奴居たっけ誰だっけ…楠見凪沙か

「さっきあんたにぶつかった子じゃない?」
「マジじゃん同じクラスとかウケる笑」
早速愚痴られてんのかよ
「あーあいつか、」
なにあの態度ムカつくわ…冷笑界隈か?
ぶつかって悪かったですねーもうちょっと前見れたら良かったのにねw
こんな事を心に思うことしか出来ない俺のほうが惨めだけどそんなことは気にしない
というかこのクラスなって半年は経ったよな…?なんでお互いにお互いを知らないんだ、、あー怖い怖い考えるだけ無駄無駄…

雑用で削られた残り少ない昼休憩はご飯を食べる時間もなく、仕方なく紙パックのジュースを啜った。
 やはり空腹というものには逆らえないもので、お腹は空いて頭は回らないのにお腹が空いてるから眠くないというアンハッピーセット。
授業も頭に入るわけがないので机に突っ伏した。
何か食べてぇ…
胃から登ってくる胃液を飲んでは咳込んでを繰り返していた。あー、気持ち悪くなってきた…ここで吐いてクラスを混沌の渦に巻き込んでやろうか。
そんなくだらない事ばかり考えながら5限を過ごした

昼とは違って休憩の時間は少なく俺は早く口にものを入れることに徹した。
教室で食べるのもなんだか気が引けトイレに行くことにした、ボッチ飯でもなんだって言え、俺には生死が掛かっているからな。

足早にトイレに行くと
「お、また会ったね」
一番会いたくないやつに会ってしまった。楠見だ
「トイレでご飯とかまじ?笑」
お前には関係ない、そうやって自分の価値観を押し付けてくるな…
「俺がどこで飯食おうがお前に関係ないだろ」
一歩でも気が緩めばとんでも無い悪口が口から出そうだったが何とか耐え個室に入ろうとしたら────

「は、?」
なぜか楠見まで入ってきた。
「いやー、俺さっき謝ってもらってないじゃん?しかもめっちゃ睨まれたし」
それとこれとは別だろ、いやヤバいってお前
「何?謝ったら良いの?」
俺にプライドがあるとでも思ったか、学校生活を平穏に過ごすためには多少の薬草だって苦くなんかない寧ろ薬草で終わるなら安いもんだ。
「やっきはぶつかって悪かった、飯を食いたいから出ていってくれないか?」
そう言うと案外すんなり出ていってくれた
そんなすんなり出ていってくれるならとっとと出ていけよ。時間が無いと言うのに邪魔者が入った…後数分で6限が始まるという焦りを抱きながらやけくそにご飯を口に詰め込んだ。

 米だけでも意外と頭って回るもんでさっきに比べりゃ脳への入り方が全くもって違う。
俺は今初めて米の偉大さに気づいた、ダイエットとか死んでもしてやるもんか。

 放課後、部活にも所属していない俺にやることなんてあるわけがなくいつも通り帰る支度をしていたら雑用を押し付けてきた理科の教師に呼び出された。
用具が割れていたとのこと。
知るかよ大量に任せたのはお前だろ?割れたぐらいでグチグチ言ってくんな
と言いたい所だがその後が怖いので
「すみません」
そう言うしかなかった。が意外にも優しく次からは気をつけてねとしか言われなかった。下向いて謝れば許されるのまじチョロすぎ…
有頂天で理科室から出ると扉の横に楠見凪沙がいた。
「なんでいんの?」
「提出物だそうと思ったら丁度鳴海が呼ばれてるところ見つけちゃって…怒られた?」
そうニッコニコで話す楠見に死ぬほど殺意が湧いた。
「ううん、怒られてない。気をつけろって言われた」
と言うとつまんなーえー?それだけと謎に悔しかっている。
「折角だし一緒に帰んね?」
「無理。お前みたいなヤツ嫌い。」
「は、釣れな過ぎだろ」
心底お前のことが嫌いなのになんでお前と帰んなきゃならないんだよとんだ地獄だ。
いつも周りにいる女子とでも一緒に帰っておけ
「提出物出すだけなのに待ってもらえないんだ。」
嫌味ではない事実だ
「お前そこは触れちゃいけねーだろ笑」
あ、笑った意外にも笑うもんなんだなーと思った。
「女の子も忙しいんだよ多分ね?」
こいつは多分フレネミーの最高峰だ…ニコニコしながら話す楠見は小悪魔のようだった。
「鳴海斜だよね?名前?」
「そうだけど、」
「なんか名前の通り斜に構えた様な生き方だな笑」
 これが無意識なら楠ネミーとでも呼んでやろうか
「お前やばすぎだろよくそれで友達いるな…」
「褒めてる?多分褒められてそう」
 んなわけ無いだろバカかお前は。
「そうだ連絡先交換しよ」
「俺スマホ持ってない」
だからなんで嫌いなやつと連絡先を交換しなきゃならないんだよ。
「いやいやいやこの前見たよスマホ持ってるの」
「あー最近水没して壊れた」
嘘丸わかりだか嘘を付くしかなかった連絡先なんて交換したくないからな!
このままねだられるのも厄介だと思い
「俺こっちだから」
通ったこともない道を指差し走って帰った。
「そうなの?俺反対だわじゃーな」
何も知らなそうに手を振った、バカバカし
全然知らない道だが道は所詮どことでも繋がってるし…家につければオールオケ。
俺は冒険をするかのように通ったことのない道を探索者のように迷いながら帰った、知らない道も悪くないな。