理性をかなぐり捨てた情事が始まった。
それは愛でも慰めでもなく、どちらが相手を完全に屈服させるかという、剥き出しの解体劇。
廃墟の床に敷かれたリネンシャツの上で、私の身体は容赦なく暴かれていった。
「あっ……、嘘……っ!」
蓮見の手指は、カメラのピントを合わせるように冷酷で、そして正確だった。
私の最も敏感な場所、触れられただけで腰が浮いてしまうような粘膜の襞を、ミリ単位でなぞり、焦らし、容赦なく抉り込んでくる。
「どうした? 大阪弁で喘いでみろよ。君の薄っぺらいプライド、全部暴いてやるから」
「く……っ、あぁんっ……! あんたなんかに……ッ、ひぁっ!」
身体が激しく痙攣し、床を爪で掻きむしる。
重なる肉体。瀬戸内から吹き上げる熱風が、汗まみれの二人の肌を撫でていく。
激しい結合の最中、蓮見が私の首筋に噛みついた。
「痛っ……!」
「君の首に、僕のサインを残しておく。一生消えない、蔵書印だ」
皮膚を裂くような痛烈な痛みが、そのまま痺れるような絶頂の引き金になった。
私の視界が真っ白に弾け飛ぶ。
「あ、あぁぁぁっ……! いく、いっちゃう……っ!」
完璧な大阪弁で叫びながら、私は彼の逞しい背中にしがみつき、激しい痙攣の中で果てた。
――どれくらい時間が経っただろうか。
我に返ったとき、蓮見はすでに服を着終え、ライカのレンズを拭いていた。
「楽しかったよ。なかなか読み応えのある身体だった」
彼は床に散らばった私のドレスを拾い上げ、私の顔の上に無造作に投げ捨てた。
「じゃあね。次の列車に遅れるなよ、文学少女」
足音を残して、男は去っていった。
一人残された廃墟の床で、私は震える指で自分の首筋に触れた。
そこには、鮮血が滲むほどくっきりと、男の歯型が刻まれていた。
「……っ、ふざけんなや……!」
屈辱と、そして信じられないほどの昂奮で、涙が一筋こぼれ落ちる。
初めて、読まれる側に墜とされた。
このままでは、終われない。この汚名と熱を、誰か別の男に擦り付けて上書きしなければ、私は狂ってしまう。
それは愛でも慰めでもなく、どちらが相手を完全に屈服させるかという、剥き出しの解体劇。
廃墟の床に敷かれたリネンシャツの上で、私の身体は容赦なく暴かれていった。
「あっ……、嘘……っ!」
蓮見の手指は、カメラのピントを合わせるように冷酷で、そして正確だった。
私の最も敏感な場所、触れられただけで腰が浮いてしまうような粘膜の襞を、ミリ単位でなぞり、焦らし、容赦なく抉り込んでくる。
「どうした? 大阪弁で喘いでみろよ。君の薄っぺらいプライド、全部暴いてやるから」
「く……っ、あぁんっ……! あんたなんかに……ッ、ひぁっ!」
身体が激しく痙攣し、床を爪で掻きむしる。
重なる肉体。瀬戸内から吹き上げる熱風が、汗まみれの二人の肌を撫でていく。
激しい結合の最中、蓮見が私の首筋に噛みついた。
「痛っ……!」
「君の首に、僕のサインを残しておく。一生消えない、蔵書印だ」
皮膚を裂くような痛烈な痛みが、そのまま痺れるような絶頂の引き金になった。
私の視界が真っ白に弾け飛ぶ。
「あ、あぁぁぁっ……! いく、いっちゃう……っ!」
完璧な大阪弁で叫びながら、私は彼の逞しい背中にしがみつき、激しい痙攣の中で果てた。
――どれくらい時間が経っただろうか。
我に返ったとき、蓮見はすでに服を着終え、ライカのレンズを拭いていた。
「楽しかったよ。なかなか読み応えのある身体だった」
彼は床に散らばった私のドレスを拾い上げ、私の顔の上に無造作に投げ捨てた。
「じゃあね。次の列車に遅れるなよ、文学少女」
足音を残して、男は去っていった。
一人残された廃墟の床で、私は震える指で自分の首筋に触れた。
そこには、鮮血が滲むほどくっきりと、男の歯型が刻まれていた。
「……っ、ふざけんなや……!」
屈辱と、そして信じられないほどの昂奮で、涙が一筋こぼれ落ちる。
初めて、読まれる側に墜とされた。
このままでは、終われない。この汚名と熱を、誰か別の男に擦り付けて上書きしなければ、私は狂ってしまう。


